老舗企業の栄枯盛衰
昨日(6/5),とある方とのお話しから感じたことです.その話し相手(営業さん)は息子と同い年,世代交代を感じたこともありますが,それ以上に過去の勝ち組が新興企業に顧客をどんどん取られている実状をデータに基づき説明を受けて驚きました.(知ってはいたものの,データを突きつけられるとインパクトが大きい!)
環境認証に関わる業務の管理責任者をやっている現在,老舗と言われる認証機関に認証していただいており,認証費用について話し合うことがあります.その費用が昔は言い値でした.決して安くはない金額でしたが,言われるままに払っていた過去がありました.
→ 昨年から値下げ交渉をして,価格は下がっています.
それが2010年くらいから変わってきています.その老舗の牙城を崩しているのが後発組である外資中心の国内認証機関の存在と言うわけです.国際認証は大元の認証機関から認証を取りさえすれば活動ができ,その力量は上部の認証機関から認証されていれば同じという前提が成り立ちます.
言い値で認証する老舗に対して,後発隊はまずは認証済でその基礎が固まっている大手ではなく,準大手や中小企業での伸び盛りの会社にターゲットを置き,低価格で認証活動の実績をひとつずつ積み上げます.大手では金勘定は笊に近く,経費を気にする人は少ない.対して,そこにかかる経費が大きくインパクトを持つ準大手以下ではできるだけ経費を下げたい,その視点からビジネスを伸ばしました.その結果は,2018年実績で2016年対比,顧客数は老舗認証機関で▲10%となり,それに気づいた老舗はようやく認証費用の値下げを認める状況になり,我々もそんな実状からコストが削減できたと言う状況です.
とは言え,老舗認証機関からの顧客離脱は続いており,昨日お話しした後発の認証企業は,2018年集計で国内3位の顧客数になっており,成果が出るまで10年以上かかっていますが(設立は200年なので20年近く?),昨今では大手企業にもアプローチしているわけです.
→ 認証先を変える大手企業がちらほら出てきているようです.
昔を引っ張って同じ商売が成り立たない典型のような話に,イノベーションのジレンマと同じようなかつての勝ち組の負けパターンを見ているような気がしています(汗).
2019年06月06日 09:35
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