信楽安心院
しがらきあじむ オフィシャルサイト

キャリアコンサルティング研究所
 

生産性改善,業務効率を上げるお手伝い
職場改善と働き方,キャリアを考えるサイト 

  • Title_36
  • Title_37
  • Title_38

HOME ≫ ブログページ ≫

ブログページ

ビジュアル ビジネスモデルがわかる

210606_amazon_21_05
ビジュアル ビジネスモデルがわかる
 (井上達彦著 / 日経文庫新書)
 
ビジネスモデルの捉え方は日々成長する、より心理学的思考へ、狭義から広義へ、常識外へ
Amazon 日経文庫でのベストセラー(1位)になっています!
 
冒頭からドキッとさせられました(汗)。
 
 あなたの会社は大丈夫か?
  → 大丈夫ではないですね(汗2)
 
18項目のセルフチェック、まずはここで喉元にナイフを突き刺された印象です。古い体質の会社は新しい取り組みも遅れているとの指摘は的確です。
 → あとがきに、「最近の学生は伝統的な大企業を選ばない!」
 → それは日頃から感じていることでもありました。
 
 ビジネスモデル とは、
  どのようにすれば会社がうまくいくかを説明するストーリー
 
従来の狭義の稼ぎ方を「収益モデル」として使い分けしている。
 → 「収益モデル」をビジネスモデルだと勘違いしていないか?
 → 選択バイアスに陥っていないかの指摘も的確!
 
本書は見開き2ページでまとめられており、左ページが説明、右ページが図表となっています。読みやすさもさることながら、理解しやすい仕組みになっています。専属デザイナーの方も監修に加わっているとのことで、それ故に本書の構成レベルが高いわけです。
 
更に本書は、OJC(on the Job Collaboration)の視点で作り上げられています。実践的・研究的・教育的視点を兼ね備えているところが素晴らしいです。
 
ビジネスモデルの構築を、過去の処方から現在にかけて、どのように変わっているかを解説、変化のポイントが分かりやすく述べられています。
 
SWOT分析:伝統的な事業創造のパラダイム
      → 創造的であっても飛躍は許されない
        ビジネスの機会が全て数値化できない
 
顧客洞察アプローチ:データから人への心理(共感)探究へ
 → 弱点はデータの裏付けに乏しいところ
 
パターン適合アプローチ:パターン化されたものを模倣する
 → お手本となるパターンを見つけることは容易でない
 → パターンを見いだすピクト図が有用(事業構造分析に使える!)
 → 抽象化と具体化のロジックから汎用性、理論展開を導く
 → パターンが先入観に繋がり、独創性を阻害する可能性は残る
 
ここまでを頭に入れたうえで
ビジネスモデルの6つのパラダイムシフトを考える流れになっています。

(1)伝統手法からリーンスタートアップへ
   緻密な計画からビジネスモデル探索重視に(無駄を省く)
   注)稼ぎ方の視点を「収益モデル」として区分けして考える

(2)自前主義からオープンイノベーションへ
   収益回収できない研究開発費への対応(クローズドイノベーションの崩壊)

(3)価値連鎖からプラットフォームへ
   価値連鎖から好循環を生み出す新たな価値創出へ(ネットワーク効果)
   マイケル・ポーターの価値連鎖の考え方は既に古く、
   価値連鎖にラットフォーム的思の組み込みが必要!
   イノベーションプラットフォーム(生産の補完性モデル)
   取引プラットフォーム(供給と需要の結合モデル)
   → 組み合わせのハイブリッドプラットフォーム → 付加価値増へ

(4)売り切りからサブスクリプションへ
   現状ビジネスの主流と言える、モノ余りの昨今、売り切りでは儲からない?
   伝統的製造業でのサブスクリプション成功モデルは構築できるのか?
   → ネットビジネスでのイメージは容易であるが
   → 例えばインフラ製品、寿命が長いこと(超信頼度)をどうつなげるか?

(5)有料からフリーへ
   コア製品を無料にし、周辺で利益を上げる(内部相互補完)

(6)所有からシェアへ
   「所有」する欲求が低くなった消費者心理
   ネット普及による個人間取引の増加が承認欲求を満たす
 
<本書を読んで感じたこと>

・ 消費者の視点が変化「所有」→「利用(体験)」に移っている。
・ モノ余りの時代では従来の価値連鎖モデル(マイケル・ポーター)だけでは成り立たないビジネス環境に変化し、
  ここにネットワーク効果を織り込まなければならない。

・ 製品付加価値が変わっており、経済効果をものの売り上げだけで議論することは危険。

・ 経済効果の算出には、ビジネスモデルのパラダイムシフトを加味した見えない部分の取り込みが必要。
  ビジネス全般のコスト構造が見えにくく、お金の流れが外から分かりにくい。
  これらがビジネスモデルの変化に伴う経済効果分析の難しさに派生している。

・ 昨今のデジタル革命は「非接触経済」、これがコロナ禍の状況に偶然にも(運良く 運悪く)重なってしまった。
  パラダイムシフトがコロナ禍で加速、従来以上に変化への対応が重要になっている。
  ただ、人がその変化に追従できていない事実もある。
 
いずれにせよ、これだけコンパクトンなページ数に絞られていますが、論点にズレがなく、入門書とは言い切れないビジネス書だと思います。
 
2021年06月07日 17:02

キャリア開発での厄介な問題

210605_Consultant_11
キャリア開発での厄介な問題
 
昨日からの続きです。
「組織に尽くす時代」から「個の時代」へと変化、
「セルフ・キャリアドック」と言った取り組みが組織に広がり、
企業側でも社員教育に積極的に取り組むよう文科省も推奨しています。
 
 個人が輝くキャリア形成へ
  本来はそうなるはずだったと思います。
 
ただ、組織に所属する限りにおいて、逃れられない大きな問題があります。
 
 異動 です!
 
特に日本のメンバーシップ型雇用では
個人の知識やスキルに応じた職務とは関係ない異動も多く、
異動の度に業務の専門性が変わってしまう…
そんな経験をされた方は多いように思います。
 
今までやってきた専門性はいったい何?
頑張って資格取得、人脈もそれなりにできて来たのに…
 
更にです、生涯現役化の流れは70歳まで、
少ない年金で暮らせるかは疑問なので、
もしかしたら80歳まで働く必要があるかもしれません。
 
であるのに、50歳を超えると多くの人にやって来る
 
 肩たたき
 
異動と言うたてまえで(本音はお荷物宣告)、
辞令1つで全く知らないところに送られ
給料はもらえるのかもしれませんが、
やりがいも達成感もない無味乾燥した場所で
長い時間を過ごさなければなりません。
 
そんな環境でどんなキャリア開発が必要なのか?
 
多くの中高年はそんな悩みを抱えているように思います。
勿論、出世街道を順調に突き進まれる方もいるし、
日経新聞の「私の履歴書」に載るような方には
そんな悩みもなく死ぬまで忙しく、
やりがいに事欠くことはないかもしれません?
 
とは言え、いつかは現役を退く時はやってきます。
見方を変えれば、その日が早いか遅いかだけかもしれません。
 
肩たたきが来たらどうするか?
 
簡単に言えば、
 
 絶対に腐らない
 能動的に動く姿勢を崩さない
 人と人の繋がりを途切れさせない、継続する
 
そして、こんな時代に必要な最重要なものとして

Michael Osborne は
 「戦略的学習力(Learning Strategies)」
             を提唱しています。
 
意図的に学び続ける力を持とう、と言うことです。
死ぬときにどんな思いで死ねるか?
 
 「いい人生だったなぁ~」
 
そう言って安らかに死ねることが
理想のキャリア形成ができたと言うことだと思います。
 
 
2021年06月05日 13:05

モチベーションを科学する!

210604_Consultant_10
モチベーション管理から開発へ
 
キャリア開発の考え方にモチベーションの考え方があり、
モチベーションには管理と開発があります。
 
モチベーションにおける2つの視点
 
  • モチベーション管理:モチベーションを組織の視点から管理・活用すること
  • モチベーション開発:モチベーションを一人ひとりの多様性で、
    個に見合った自分らしさに気付き、それを掘り起こして発揮すること
 
死ぬ前に人生を振り返り、
 
 自分のキャリアが輝いていたとの思いはどこから来るか?
 
それを考える時、
 
日々の目標達成や業績向上に打ち込んでいた時か?
 
目標とする業務上のポジションや報酬を得た時か?
 
自身が求める自己実現の形を達成できた満足感を得た時か?
 
  如何でしょうか?
 
業務上の出来事を死ぬ前の最後に言葉に残し
亡くなる人はいるのかということ、
最後の瞬間に何を考えて人は死ぬかです。
 
 「あの時、営業成果をあと100万円の伸ばしておければ、」
   そんなことを言い残して死ぬ人はおそらくいませんよね?
 
充実感は、業務を自分の仕事に変え、
それを通して自己成長できたこと、達成感や納得感を持てた時、
内面的なものである場合がほとんどだと思います。
 
モチベーション開発に話を戻すと、
内在的な満足度がモチベーションをより向上させると思います。
 
ここで最近言われるもう一つの視点、
 
OJT → OJD or OJC へ
 
OJT:on the Job Training(組織の視点からのコスト型教育)
OJD:on the Job Development(個人の成長を促す投資型教育)
OJC:on the Job Collaboration(個々人が相互成長を促す価値創造型教育)
 
人材育成には短期的なスキルや知識獲得も重要で、
これが従来からあるOJTの位置づけだと言われています。
これは組織の視点が強く、組織のニーズに沿ったコスト型教育です。
 
対して昨今、人材開発の視点からも注目されている
内在的な個人能力を伸ばす教育、中長期的な投資型教育であるOJD
そして価値創造型教育であるOJCに繋がっていくことが
理想ではないかと! この視点も内的心理に向かっています。
 
組織に貢献するキャリア形成から
自分自身の自己実現への満足感を重視した考え方に変化している!
→ これはプロティアンな生き方へのシフトでもあります。
 
モチベーション開発とはすなわち、生き抜く力の開発であり、
これを所属する組織に頼るだけではなく(利用はすればよい!)
自分自身の責任で達成することなのだろうと思います。
組織貢献は自己責任でのキャリア形成が大前提の
次のステップだと思います。
 
矛盾に満ち溢れる世の中に対して、
理不尽極まりない人間関係に対して、
予測不能な状況で生きて行かなければならない不安に対して、
 
それが組織に管理されるモチベーションから
自己責任で開発するモチベーションに変得ることで乗り切っていく、
そんな考え方が今後は必要になっていくと思っています。
 
でも、現実ではそれを阻む要因もたくさんあります。
明日はこの点を考えてみたいと思います。
 
2021年06月04日 22:59

アラカンにして考える自身の終活

210531_LifeTerm_1
アラカンにして考える自身の終活
 
今日(5/31)は月末、早いもので明日から6月です。
月末になると、必ず朝一に日経新聞を取りに行って、
 
 来月の「私の履歴書」、どなたが執筆されるのか?
  → 6月はTOTOの元社長さんのようですね。
 
これを楽しみにして早30年近く経過しました。
月日の経つのも早いもので、社会人になってからしばらくは朝日新聞でしたが、
ただこれではちょっと情報量に乏しいこともあり、
何年目だったか? 日経新聞に変えて読みだしたのは20代後半
それから30年近く読んでいることに驚きを感じています。
 
日経新聞で長年楽しみに読んでいるのは 「私の履歴書」
これは日経新聞の方に言わせると、「偉い人の自慢話」 だそうですが、
凡人からすると、著名人がどうしてそこまで有名になったのか、
成功者の成功体験には興味が出る、そんな印象で読み続けています。
 
ここで取り上げられる方々は人生の成功者、
いわゆる成功できなかった大勢の方々からすると亜流の亜流であり、
50代後半で肩たたきをされる多くの中高年世代にとっては
生き方の参考にはならないようには思います(笑)。でも読みたい!
 
6月の執筆は 女優の 吉行和子さん
彼女のお母さんが 「あぐりさん(NHK朝の連続テレビ小説のモデル)」、
お父さんとお兄さんは作家、お兄さんの吉行淳之介さんは芥川賞を受賞されており、
妹さん理恵も芥川賞を受賞されている凄いご家族であることは、
私の履歴書を読むまでは知りませんでした(驚)。
 → どこの世界にも凄いご一家はおられるものです。
 
さて、今日の吉行さんの最終執筆テーマは
 
     終活
 
ご親族すべてが亡くなり、お母さま、妹さんの遺品整理をするとともに
自身の断捨離も進めておられるとのことで、
お子さんがおられないが故の自身の後始末を
念入りに進めておられることに少し じ~ん としました。
 
我が身を振り返るに、息子はあてにならないとして、
娘がいるので自身と家内の後始末はしてくれるとは思いますが、
できるだけ迷惑が掛からないようにと思っています。
 
60歳を前にして、残された平均余命を調べると
あと22年程度と見積もれます。
ただ、生きていればいいと言うものではなく、
健康寿命となると13年程度と意外に短くなります。
 
 この期間をどう過ごしていくのか?
 
できる限り家内や娘に迷惑をかけないように
早く死ぬのは問題ありませんが(ピンピンコロリが理想)、
平均寿命以上に長生きする場合は、健康留意を含め
それなりの準備が必要だと感じています。
 
 人生100年時代が良いのか悪いのか?
 
                   ですね!
 
 
2021年05月31日 20:47

歴史的認識も変わる、揺れ動く学説に注目!

210526_Stamps_13
歴史的認識も変わる、揺れ動き学説に注目!
 
土曜日(5/22)の日経新聞・プラスワンに面白い記事があり目を引きました。
 
 変わる歴史教科書 面白く
  平成 → 令和 源頼朝の肖像「別人」に
 
偶然ですが、今コレクションしようと思っている
切手の 『第一次国宝シリーズ』 の 『鎌倉時代』 に
京都の神護寺が所蔵する「伝源頼朝像」があります。
 
この肖像画は源頼朝像としてかつての教科書への掲載は
一般的だったように思いますが、この認識が変わっています。
 → かつても、一部に慎重な意見もあったそうですが、そんなことは全く知りませんでした!

変更理由は美術家の米倉迪夫(みちお)氏が神護寺の頼朝像は足利尊氏の弟である直義だとした
研究などが支持されたからだそうです(驚)。
 → 今までの歴史認識はいったい何だったのか?
   以前ご紹介した 「甲陽軍鑑」 の作者の話もしかり?
    余談ですが、作者は信玄家臣の高坂弾正(こうさかだんじょう)だったそうです!
 
話しを戻して、現在の教科書に載る源頼朝は山梨県の甲斐善光寺にある肖像彫刻に変わっています!
 
 源頼朝坐像 → 甲斐善光寺で拝見したような記憶あり!
 
元々この坐像は長野県の信州善光寺にあったそうです。
戦国時代の川中島合戦で武田信玄は信州善光寺の宝物の多くを
甲斐に持ち帰った話は山梨県ではあまりにも有名で、この中に源頼朝坐像があったとのことです。
 
源頼朝坐像の由来は、東京大学の黒田日出男名誉教授によるところでは
 
 「頼朝の死後10年以内に、妻の北條政子の指示で作成」
 
この記録が残っているそうで、坐像内に文保3年(1319年)の修理銘もあり
 → 信州善光寺は2度の火災に遭っており、その後に胴体部分が修復されたそうです。
 
また、源頼朝は信州善光寺復興の功労者だったそうで、黒田名誉教授が総合的に判断すると
 
 「坐像は頼朝でほぼ間違いない!」 とのことです。
 
教科書は改訂を経て性質を変えてきたとあり、
 
 「知識を定着させるだけでなく、揺れ動く学説も書き生徒の思考力を養えるようになっている。」
 
併せて、鎌倉幕府の創設ですが、今では1192年でなく
→ いい国作ろう鎌倉幕府 の 語呂合わせで有名
 
1183年や1185年等の説も取り上げられているとのことで、
変わる歴史認識にも時代の変化を感じています。
 
歴史は変わらないはずではあるが、その認識は時代と共に変化していると言うことです!
大変興味深いことだと思っています。
 
 
2021年05月26日 09:08

家族心理学、システミックアプローチ

210521_Consultant_8
家族心理学、システミックアプローチ

家族の有り様は個人の有り様の単純積算では説明できない、
グループ全体の問題として捉える必要があります。
これはポジティブな側面を想像しがちですが、
必ずしもそうではなく、家族に引っ張られる過去のしがらみなど
ネガティブな一面も多分に含まれており、
これを心理学的なシステマチックな理解から取り上げるのが
『家族カウンセリング』という捉え方です。
 
心理学が対象とする悩みや問題の80%以上が家族などの
人間関係に関わるものだとも言われています。
 
日本における殺人事件の約半分は
家族や親族間で生じている事実もあります(驚)。

家族全員のカウンセリングは、元来はタブーとされていたそうです。
クライエントの中の家族でなければならないとの捉え方が、
旧来的な考え合方に根強く残っていたからです。
この考え方が変わってきたと言うことです。

家族を心理学的に扱う場合、心理学全体ではマイナーな
システム論を使うことが主流になっています。
 
家族システム理論
家族を一つのシステムと捉え、特定個人を対象にするのではなく、
システムを対象に心理療法を行おうとするもの、
問題の捉え方をシステム論的にすることであり、
物事を相互影響関係の中で捉えると言うこと。


家族の捉え方は諸説あります。
 
一般的には、家族の根幹は『夫婦』から始まります。
 → 家族とは夫婦とその血縁関係を中心とする集団

従って,家族は結婚から始まり,連れ添いがいなくなる
死別,離婚,この段階を経て終わるようですが、
これに先立つ親から独立した成人期から始まるとされます。
家族には6段階あり、個々の段階で発達課題を抱えています。

第一段階:若い大人の時期(独立した成人)
     親家族からの独立による心理的・経済的自立期
 
第二段階 新婚期(結婚~子供誕生前)
  夫婦双方がそれぞれ出生家族から物理的・心理的自立
  ひとつの統合体として夫婦システム(相互適用性)を構築していく.
   → 家族システムへの子供による影響は大きいのですが、
スタート地点である家族の根幹はやはり夫婦にあります。

第三段階 出産期,育児時期(子供が学童期)
第四段階 青年期の子供がいる時期(子供が思春期,自立への援助)
第五段階 子供が巣立つ時期、家族を夫婦二人システムに再構築する必要性
 
家族は発達して変わっていくものであり、各々の時期に発達課題を持っています。
家族形成以降の中核は子供に移りますが、
子供も親元を離れていくので、いずれは夫婦二人に戻ります。
 
これら個々の発達段階で達成すべき発達課題がありますが、
達成されずに積み残されてしまうと、
次の段階で取り組むべき課題が大きくなりすぎ、
システム全体で支障をきたす場合がある、それが家族としての問題です。
→ 引きこもり問題、第四段階から第五段階にうまく移行できない、
ここで家族としてのシステム障害が起こり、8050問題に派生します。
 
第六段階 老年期の夫婦、配偶者の死に遭遇する時期

配偶者がいなくなるとその人の家族は終わりを迎えます。
最近はこの終わり方が死別に加えて熟年離婚という形態も加わり、
個人に戻って長い単身生活を過ごす期間が増える人も少なくなく、
高齢者の引きこもりや孤独死と言った新たな問題に派生しています。

 昔は一般的だったサザエさんの磯野家、3世代の7人家族
 令和の時代ではほとんど見られない家族構成になっています。
 サザエさんの家族は典型的な家族の発達段階を再現しているように思いました。
 ただ、家族の有り様も時代で大きく変わっており、
その変化が個人の心理状況にも影響していることはあるように思います。

自身の人生もいよいよ後半戦であり、
結婚から30年以上を経て家族の有り様も大きく変わりました。
家族心理学なるもの、真剣に勉強しておく必要性を感じています(笑)。

 
2021年05月22日 10:35

ゲシュタルトの祈り

210520_Consultant_7
ゲシュタルトの祈り
 
平木典子先生の 『新版 カウンセリングの話』 を読んでいます。
カウンセリングの理論の復習をしており出てきたのが
ゲシュタルト心理学をゲシュタルト療法としたパールズの言葉です。
 → Perls, F.S, 1893 - 1970
 
この方が描かれたゲシュタルト療法の精神を表現した
『ゲシュタルトの祈り』、良かったので紹介します。
 
 
ゲシュタルトの祈り
 
私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。
私は、あなたの期待に沿うために
この世に生きているのではない。
あなたも、私の期待に沿うために
この世に生きているのではない。
 
あなたはあなた、私は私である。
 
しかし、もし、機会があって
私たちが出会うことがあれば
それはすばらしい。
 
もし出会うことがなくても
それはいたしかたないことである。
 
 
ゲシュタルトとは、ドイツ語で『全体』とか『布置』を意味し、
パールズは『人間は部分を集めた合計以上のもである』と言っています。
 
何を言っているかよく分からないと思いますが、
人間がゲシュタルトを作る存在だと言う大前提に注目して、
固定化した認知の変容により人間の障害を取り除こうとしました。
 
例えば有名な2枚の絵、幾通りかの見え方があるはずで、
どちらに見えても間違いではないのですが、
どちらも見える場合は認知が固定化されていないと捉え、
どちらかしか見えない場合は見えない他方を否定するのではなく、
自身を肯定しつつも他の見え方があることを認める柔軟性を養成する。
 → これをカウンセリングの指針にもできるわけです。
 
見え方(認知)が固定化されていることが人の障害に繋がっており、
これを取り除こうとするのがゲシュタルト療法の考え方です。
パールズはこのような精神を『ゲシュタルトの祈り』に込めたそうです。
 
非合理的な考え方(irrational belief)を
合理的な考え方(rational belief)に修正する
論理療法にも通じる考え方でもあります。
 
今の自分に見えている現実は本当に真実なのか?
違った見方は無いのか、あったとすれば何故見えないのか?
考え出すと頭がこんがらがってしまうのも心理学の面白さですね!
 
 
2021年05月20日 21:59

国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(3)

210510_Consultant_2
定年前に振り返る、過去と未来のライフイベント
 
さて、今回の資格更新講習を取り上げるのは3日目、今日(5/18)のテーマは 
マーク・サビカスの「ナラティブカウンセリング」 キャリア構築論として有名です。
一言で言うと、自分の生きてきた軌跡を物語調に振り返り、
そこに自分なりの意味付けを行うというものです。
 → 過去の教訓に基づいて現在の行動を考える。
 → 現在から過去の考え方や捉え方を再構築する。
 → 今後に向けた達成すべき目標を確認できればよしとする!
 
ここでいつも書かされるのが 「ライフラインチャート」です。
 → 年代ごとのイベントで、印象に残ることを描き出し、
   そのキーワードやエピソードを振り返るワークです。
 
年代ごとの区分けに自身の描き出したイベント数を並べてみると
 0~12歳(出生~小学校) :2イベント
 13~18歳(中学・高校) :2イベント
 19~22歳(大学・専門学校・社会人) :2イベント
 23~29歳(社会人①) :2イベント → 就職と結婚
 30~39歳(社会人②) :5イベント → 子供が生まれる、転職
 40~49歳(社会人③) :3イベント
 50~59歳(社会人④) :3イベント → 現在進行中で記憶が鮮明
 60歳以降(社会人⑤)→ 将来の夢、定年延長の期待はなし?
 
何度も書かされている「ライフラインチャート」ですが、書くたびに新たな気づきがあります。
 
最初に書いたのが40代前半、これは会社で受けた最初のキャリアビジョン研修でした。
その時は50歳以降が未来で、結構いろいろと書けたように記憶しています。
 → 当時は将来の夢を語る(?)、現在は過去が大多数です。
 → 還暦を前にして60歳以降を描こうとしましたが、
   夢の部分が無くなっている(?)のか意外に書けない(涙)?
 
以前に比較して書きにくかったシート作成ですが、無理くりにも書いてみると、
ひとつひとつのイベント(ミクロナラティブ)が次に繋がっていたことが分かりました。
30代のイベント、息子・娘が生まれ、仕事も面白く、
34歳の時に仕事の成果をまとめて学位を頂いたので、
それを持って転職2回、でも結局は転職先に夢なんてなく、
辞める前の職場が一番良かったように思えます。
 → 今だから言える回顧録(結果論でしかないマクロナラティブ)

この離職に繋がる個々のイベントがマイクロナラティブだとすると、
2回目の転職に繋がることでの今がある、これがマクロナラティブになる?
 → 今こうして、ブログを綴っている今がマクロなストーリーということです。
 
30代のイベントの多さにも改めて気づきました。
 → 今とは違いめちゃくちゃ忙しかったのですね!
 → 昔に比べると、今は余裕があるように思います。
 → 将来に向けた夢もあり、希望もあった(過去の思いですが)。
 → がむしゃらにできた、若さはやっぱり素晴らしかった(笑)。
 
これに意味付けを行うと、自身にとってのキャリアストーリーは
どうしても「仕事が中心」だったように思います。
 → 30代は仕事中心、このリズムが変わってきたのは40代後半でしょうか?
 
「やりがい」を見いだすことからの自己概念形成を目指していましたが、
実際にはやりがいのある仕事は見つからない、「幻想」だったように思え、
結果としては見つけられなかった(自身の努力不足、自戒の念を込めて)。
 → 天職には就けていない印象ですね!
 
時代の変化もあり、がむしゃらに働く時代は既に終焉しています。
還暦を前にしてその次が見つかっていない、そんな自身のナラティブに気づかせてくれた
期待以上に有益なワークだったように思いました。
 
この本講習は6月のネットでの受講を予定しています。
費用もそれなりですので、しっかり学びたいと思います。
 
 
2021年05月18日 20:43

国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(2)

210512_Consultant_3
定年前に振り返る、人生の後半戦に突入している現実(汗)
 
今日(5/17)のお題は 
ドナルド・E・スーパーのおなじみ「ライフキャリア・レインボー」です。
これはキャリア教育では定番、いつも出てくるお題ですが、
何度聞いても良くできていると感心させられます。
 
キャリア(ヒトの人生と広義に捉えて良い)を
ライフステージ(キャリアの長さ)と
ライフロール(キャリアの幅)に分類して説明しています。
 
ライフキャリア・レインボーは、
典型的な人生のステージと役割(ロール)を虹に例えて示したものです。
 
 
ライフステージ(局面、キャリアの長さ):
人生の局面を大きく5つに区分け、早年は朝日が昇るイメージ、
これが45歳くらいで人生のピークを迎え、晩年に夕日が暮れます。
 → なので図柄が半円形で描かれています。

特に第3期以降で、長寿化の影響を受けて変わりつつあります。
 
第1期:成長期(0~15歳) 幼年期、成人に至る第一段階、自己概念形成期
第2期:探索期(16~25歳) 仕事に就くことで社会に出ていく時期
第3期:確率期(26~45歳) 職に対しても脂がのる、人生の核と言える時期
第4期:維持期(46~65歳) 人生後半戦を迎える成熟した時期、退職準備も
第5期:下降期(66~??歳) 職中心から離れ、余暇や家族中心に移行する時期
 
第1期にある『自己概念(self-concept)』は、
職に就くにあたって中核をなす人の心にある信念のようなもので、
スーパーの言葉では自身についての知覚が統合され、組織化されたものと説かれています。
 
ライフロール(役割、キャリアの幅):
人生におけるヒトの役割を6つに分類しています。
ライフステージに応じた役割がありますが、これも長寿化で変わっています。
 
例えば、生まれてから子供であることは親が死ぬまで変わりありませんが、
就職するまでの子供の立ち位置と親の介護をする子供の立ち位置では、
その役割(ライフロール)は大きく異なります。
 
また、『職業人』と『余暇』に相当する部分は、
これからの長い人生において大きく変化していく部分です。
 → 何歳まで働くか、余暇の比率は年齢に応じてどう変わるか?
 
息子・娘(子供):親との関係性を有する期間、親が亡くなることで終焉
学生:学びの期間(大学卒業までの教育期間や研修期間、生涯教育も含まれる)
余暇:楽しみに相当する部分、特に老後の生活に相当すると考えられていた期間
市民:社会的な奉仕に携わる期間
職業人:仕事に就く期間、仕事を通して自己実現できる期間でもある
ホームメーカー:家庭を持ち、配偶者や家族との関係性を持つ期間
 
ライフステージやライフロールはこれまでは、
個人によって大きく変わりにくいと言われていました。
典型(ロールモデル)があったと言うことです。
 
例えば、20歳代で結婚、30歳前後で子供ができて家庭中心になりつつ、
仕事が忙しく責任も重くなり、その両立に悩むのが一般的な人生の通過点でした。
 → 結婚して一人前と見てもらえる?
 
ところが最近では結婚するかしないかも本人次第、
必ずしも就職せずにフリーランスとして働く人も増えています。
仕事よりもプライベート優先は今や当たり前です。
これらは人の寿命が延びたことに加えて、
人の価値観の変化がもたらした結果ですが、
変化の背景はさておき、変化している事実は間違いありません。
 
自分を振り返っても全くそんな環境に曝されています。
変化せずには生きていけない、これをワークで改めて実感します。
毎度毎度のワークですが、書くたびに思うのは、
人生後半戦に間違いなく足を深く踏み入れている事実です。
 → 将来の部分がどんどん書けなくなっているということです(涙)!
 
 
2021年05月17日 20:56

国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(1)

210515_Consultant_4
定年前に振り返る、偶然が起点となった我が人生
 
キャリコンの更新講習をネットで受講しています。
今日(5/16)のお題は 計画的偶発性 でおなじみの ジョン・クルンボルツの理論 です。
 → 5年ほど前は Planned Happenstance Theory と習いましたが、
 → ただ、この命名は共同研究者のミッチェルだったそうで、命名権の所在でもめた結果(?)、
   現在では Happenstance Learning Theory と呼び名を変えています。
 
この考え方は革新的、キャリア教育の定番と言える理論になっています。
ところがです、研修を受けて初めて知りましたが、
「偶然」 を 理論体系にすることは学問的には受け入れがたく、
 → 邪道だと言われたそうです?
理論発案当初は多くのキャリア理論の大家から総スカンを受けたそうです。
これを体系化するためのクルンボルツ先生のご苦労は相当のモノだったようで、
その苦労が故に生まれた納得度の高い理論とも言えるのです。
 
苦労した理論設立背景だけあって、我々の腹落ち感、理論の納得感はかなり高いように感じられます。
 → 直感的に理解できるのがこの理論の凄さですね!
学問の世界で当たり前の納得感を実現することはかなり難しいことだとも改めて認識できます。
 
さて、クルンボルツ先生の理論は 「社会的学習理論」 が根幹にあります。
これはバンデューラによって提唱された「モデリング」に端を発します。
 
彼は長年続いた行動理論的な 刺激と反応パラダイム に限界を感じ、
 
「人間の思考と感情と行動は直接経験と同様に観察によっても著しく影響される。」
 
「モデリング」という観察学習から人と環境の相互作用によって行動が決定されることを主張しました。
 → 「人」「行動」「環境」の三者相互作用
 
クルンボルツ先生は、この観察学習(代理学習)の影響が
直接経験意外からも学習に影響を与え、行動に結びつけると考えました。
 → カウンセラーは職務を学習経験に結び付けるべく支援する
   そのやり方として 「行動的介入」と「認知的介入」 があり、
   それぞれ 「強化」 と 「イラショナルビリーフの打破」など
   具体的な手法が示唆されました。
 
クライエントのキャリア選択の問題は学習プロセスの問題と捉え、
カウンセラーは学習プロセスの支援を行い、時には修正する、
学習プロセスは「強化(励ましなど)」によって進められると説いています。
 
この一連のプロセスが「キャリア意思決定の社会的学習理論」です。
 Social Learning Theory of Career Decision Making
ここまでは分かりやすいのですが、
「計画的偶発性(Planned Happenstance)」にどのように繋がるか?
同じ流れだと考えればよいようで、概念的な拡張を行ったとあります。
 
つまり、予期しないイベント「偶然」を学習の機会に変えること
その機会(偶然)を引き起こすために行動すべき
その偶然を計画的に設計すべきと説いています。
 → 偶然には計画された要素が必ずどこかにあり、
   すべてが偶然の塊ではないはずだと言うこと。
   その偶然に繋がる事前の行為はあったはずで、
   その行為は計画されていたはずであり、
   これを計画された偶発性と捉えたようです。
   → イベントは計画されていたが、その事象全てが計画的ではなく
     偶発的に生じた部分があるという捉え方だとも思います。
 
加えて、未決定な状況(indecision)な状況も肯定的に捉え、
これをオープンマインドな状況としました。
 → 米国では決められない人は否定的に捉えられる逆の発想
 
簡単にまとめると、偶然を学習の機会に変えていく、
それを計画的偶発性として偶然を捉え直す、
これを意思決定の行動に繋げることができれば、
満足できるキャリア選択に繋がるというわけです。
 → 偶然が人生の転機に繋がる経験、学習の機会になったこと
   そんな過去を振り返ると、確かにあったように思います。
 
これを実現するために必要な5つの要素があげられています。
 
・好奇心:新しい学びの機会を模索する
・持続性:失敗しても努力し続ける
・柔軟性:姿勢や状況を必要に応じて変える気持ちを持つ
・楽観性:常に前向きに考える習慣
・リスクテイキング:結果を恐れず行動に繋げる姿勢
 
今回のワークに取り組み、過去を振り返ってみました。
自身における Planned Happenstance があったかですが、
間違いなく存在していました。今さらながらですが(汗)。
 → 今の会社で働いていることがPlanned Happenstanceです。
   20年以上前の話、Semicon Japanというイベントに参加しました。
   グラノベッターの「弱い繋がり」にも派生しますが、
   ちょっとした知人が予想外に尋ねてきて、予想外の話の流れが
   結局は2回目の転職に繋がりました。予想外でした(驚)。
   当初はそんな気は全くなかったのですが、今考えても不思議です。
 

6月にリモートですが講座受講予定になっています。
 
 
2021年05月16日 12:24

信楽安心院のホームページ
(2019年5月12日開設)

モバイルサイト

信楽安心院キャリアコンサルティング研究所スマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら