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60代の働き方,会社との繋がり方を変える!

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70歳定年法をポジティブに受け入れたい!
 
今日(1/4)の日経新聞,生活設計と資産運用からです.
 
2019年6月で閣議決定された
 『高年齢者雇用安定法』 通称 『70歳定年法』 が早ければ2021年4月から実施される見通しです.
   これからシニア(60歳定年)になる我々アラカン世代にはありがたい法律だと思っています.
 
従来の法律は,65歳までの雇用について,
 『定年廃止』,『定年延長』,『継続雇用制度導入』のいずれかを企業に義務として負わせており,
  80%弱が継続雇用制度導入を採用しています(小生の周りはほとんどこれです).
 
ただ,今の雇用延長制度はお世辞にも良いとは言えません! 雇う方も雇われ側をお荷物扱い,雇われ側にはやりがいもなく,であれば時間潰しの隠居暮らし,どうせ給料下がるんだから...みたいな
こんな働き方をされてしまうと,周りのモチベーションは下がるばかり...
 → 定年延長に厳しく臨む会社の話も耳にしますが,
   誰もが希望して残れる体制を必ずしも取っていないようです.
   → 安易な定年延長の選択は,必ずしも良いとは言えない?
 
これは今の日本的雇用制度の大きな問題点だと思います.
 → 日本の雇用形態がメンバーシップ制であることの大きな問題.
 → シニアの働き方はジョブ型であるべきかと!
 
これに対して,70歳定年法は,シニアの就労に対して新たに4つの項目からの選択を掲げています.
 
・ 他企業への再就職の実現
・ フリーランス選択者への業務委託
・ 起業した人への業務委託
・ 社会貢献活動への参加
 
シニアが何の役割もなく会社にぶら下がり続ける今の制度を改め,仕事を与えて(これがやりがいに繋がる!),雇用関係を結ぶ.一端は会社との関係を清算してからの働き方を基本にする新制度は,雇う側にも雇われる側にもある面けじめがつきます.仕事は役割や成果でお金をもらうべきだと思うのですが,これが今風には受け入れられないのかもしれません(汗).
 
ただ単に,会社にいる時間で拘束するのではなく,業務の対価として給料が発生するのが本来の在り方なので,これを掲げた政府の新施策は,今の高齢者雇用の問題を少しは理解している?
 
今回の法案は,そうポジティブに捉えて,来たるべき60歳定年に備えようと考えています.
 
 60歳で一端会社との関係を清算する,会社に甘えない,けじめをつけた関係構築!
  これが小生の偽らざる本音と現段階の結論です!
 
 
2020年01月04日 11:52

働き方改革とひと生産性の関係

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働き方改革が生産性向上につながっているのか?
 
昨日に続いて働き方改革ネタ,今日(12/31)の日経新聞からです.
 
 働き方改革 減った残業代 『社員に還元せず』→ 5割
  主要企業4~6月 本社調査
 
大企業の145社からの回答結果です(調査対象は限られています).
 
残業時間が減った:43社(全体の3割)
このうち従業員に何らかの形で還元:7社
還元を検討中:11社
還元していない:25社
 
残業が減っていない会社が7割というのにも驚きですが,残業を減らして何ら還元していない会社が多いことに日本ならではの働き方を再認識できます!
 
日本の働き方はまだまだ残業ありきで,残業が無くなる分手取りが減っているのが現状のようです.ただ,残業が関係ない職種には実質的な賃上げになっています.働き方改革のポイントは,時間に縛られる給料体系からの脱却かもしれません.
 
サントリーでは,2018年の年間平均残業時間:219時間(18.25時間 / 月)
 → 2013年対比2割減(自身のイメージでは半分以下)
 
仮に,残業が減っても業績的に下振れしないならその分を社員に還元しても良いとは思いますが,その還元を如何にして公平に
分配するかは簡単ではありません.
 
残業が減った根拠が何に起因しているかです.機械化や自動化,IT化によるものなのか? 人そのものの生産性が上がっているからか?
この区分けは簡単ではありません.であれば,会社は生産性向上に(設備)投資しているので人件費に還元する必要はないと結論できます.
 
また,働く人にとっては労働負荷も時間も軽減され,普通の働き方になったから残業費無しの基本給に戻るわけですから,従来が過負荷であっただけで,残業代を加味して基本給を上げることが正しい判断なのか,あえて還元する必要性はないかもしれません.
 
そう考える経営者が出てきても何ら不思議ではありませんね.ひと生産性と労働対価の関係,関係づけはなかなか難しいところです.
 
ちなみに,小職は36歳以降,残業代をもらう仕事はしていないので,ようやく最近,これまでの分を取り戻している印象です(笑).
 
ではみなさん,よいお年を!
 
 
2019年12月31日 14:20

働き方改革を働き方改悪にしないために?

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働き方改革に一考!

今日(12/30)の日経新聞,『働き方・霞が関の非常識』 からです.
 
『専門磨けず』見切る若手
 人事評価や面談不十分
 
ちょっと驚きの数字がいくつかありました.
 
経済産業省の2018年度国家公務員第一種を経たキャリア官僚の退職者が20人を超えたそうです.キャリア職採用が年間50人の所帯で考えると半数近くが2年以内で辞めている事実に,経産省は危機感を覚えたとあります(当たり前,辞める人多すぎ!).
 
  『柔軟な制度がないと優秀な人材は集まらない!』
 
 → 優秀な人材ほど霞が関を選ばなくなる?
 
  何故か? 
 
長時間残業で疲弊し,専門性が身につかない職場...
国家公務員は国を支える誇れる仕事なはずですが,その誇りだけではやっていけない現実が具体化しているようです.
 → 給料が将来上がるはずの 『天下り』 はご法度に,
   何を支えに長時間残業で低賃金労働に立ち向かえばいいのか?
 
もう一つ驚くべき数字が,キャリア職員試験の合格者に占める東大比率は2019年度には17%となり,10年間で半減しているそうです.
 → 我々の時代(1980年代),東大は官僚輩出が使命の大学(50%超),
   京大は学者輩出であり,そのOBが多くの主要ポストを占めていたのに,
   高々30年ちょっとで大きく変わったものだと改めて驚きます.
 
別の事例,農林水産省の勉強会で一度は疲弊した官僚が,運営を引き継いだことからやる気を見いだし,
 
 『これだ!』  と感じた瞬間に蘇ったそうです.
 
やらされ感満載の仕事が自分主体になるとやりがいに変わる! 人事の活力を取り戻す術はやらされていた押しつけ仕事を如何にして主体的に変えていくかだと思います.
 
さて,このコラムは霞が関の現状として,若手の退職から問題提起していますが,同様な問題は企業のシニア活用の面でもあると思います.邪魔にならないように定年延長してください,みたいなお荷物を扱うがごとくのシニア活用に今回の話を重ねてみると,国の指針(年金が払えないので企業で何とかしろ)で嫌々雇わざるを得ない今のシニアにやりがいなんて与えようがないかもしれません.
 
でも,こういった自主性を若手だけではなく,シニアにも見出さないと,働き方改革は日本の国力低下にしかつながらない(改悪に)? そんな危機感をひしひしと感じています(恐).
 
2019年12月30日 11:49

年賀状じまいが広がる

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年末の恒例行事,年賀状作成に気持ちの変化が...
 
今日(12/29)の山梨日日新聞からです.
 
山梨県内高齢者,負担敬遠で,就活で...
  『年賀状じまい』 広がる
 
新聞紙面を読ませていただくと,年を重ねると年賀状も負担に感じる人が増えてくるようで,中にはそろそろ自分の存在を薄めていきたい,それを年賀状の辞退挨拶に込めているとあります.85歳の節目を迎えて...
 
毎年,精神的な重荷になりつつある年賀状の発送,なんとか今年も終えたものの,これが楽しかった昔はありました.1年の締めくくりイベント,相手方から新年挨拶として年賀状をもらえることも楽しみでしたが,最近は負担のイメージが確かに強くなりつつあります.
 
何故か? 最近来る年賀状は宛名も挨拶面も印刷されたもので,コメントがあるものはまだ読む気がしますが,会社の付き合いだけで出しているような年賀状もあり,形だけの挨拶のように思えるものは出さなくていいかも? そんな気がしてきています.年賀状から気持ちが伝わらないんですね!
 
ということで,我が家の年賀状には全てコメントを手書きで入れるようにしました(家内と分担して書ききりました).手間はかかりますが,気持ちを入れないと駄目なような気がして..
 
人と人のお付き合いには,かたちを優先する人を除外してもいいかもしれません?
 → 仕事で上司になった際には出してくるものの
   その関係が切れた瞬間に音信不通になる?
   結構分かり易い対応をする人も少なくない(笑)?
 
でも,気持ちが通じている人は続くように思います.たかが年賀状,されど年賀状には気持ちを入れて書く,惰性にならないようにしたいものです.
 
 
2019年12月29日 10:57

『死んだ魚の目』 をして働いていた過去の自分を振り返る!

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最軽量のマネジメント(山田理著 /サイボウズ株式会社)
 
終始本音で綴られている会社の過去と,その後のあるべき姿
 
書かれている内容があまりにも面白の出すぐに読み切れると思います.実に赤裸々です.だから読んでいてとても面白いわけです!
 
『この話,あるある!』 みたいな話しが頻繁に出てきます!
 
特に興味深かったところは,日本興業銀行を退職する当たりの話,筆者は自分のことを
 
 『死んだ魚の目』 をして働いていたのです,と...
   → ザ・日本の大企業での典型的な組織の憂鬱を思い知った,
 
大手に入れば安泰,実はそんなことは無いのです.お金のためだけに自分を殺して働き続けることは意外に難しいのです! 自分の存在価値が見えなくなるのです.自分なんていてもいなくても同じ,でも給料はもらえるし,社会的なステータスも高いのでその状態を続けている.
 → でも,この働き方は本当に良い働き方と言えるのか?
 
この部分は本当に共感できます.仕事に悩めるサラリーマンに是非読んでいただきたい, そう思います!
 
2019年12月06日 06:58

内定辞退率の情報提供問題

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リクナビの内定辞退率予測を利用していた企業一覧が紙面に!
 
今日(12/5)の山梨日日新聞からです.
 
 内定辞退率 利用側も指導
  個人情報保護委員会 トヨタなど37社
 
厚労省も職業安定法に基づく行政指導をしているとのことです.行政指導を受けた企業の一覧が出ています.
 
アフラック生命保険,太陽生命保険,大和総研,りそな銀行
イオンファイナンシャルサービス,YKK,レオパレス21
三菱商事,三菱電機,京セラ,東京エレクトロン
トヨタ自動車,アイシンAW,デンソー,デンソーテクノ
本田技研工業,ビッグモーター
アスパーク,メイテック,リクルート,ソライズエンジニアリング
NTT COMウェア,NTTファシリティーズ,富士ソフト
コロワイド,ワールドインテック,三和,遊楽
JFEスチール,大同特殊鋼,住友電装,東海理化
テクノプロ・エンジニアリング,テクノプロ・デザイン
その他非公開3社(データを受けていないとしている)
 
同意なく提供された学生の人数:26,060人
 
法律に直接抵触しているわけではないものの,今回の件は企業倫理の問題であり,その判断は実に難しいと思います.
 
ネット社会の怖さを痛感する事例でもありますが,ネットの普及がここまで進んでしまうとネットを使わないわけにはいかないので,学生側としては腹をくくるか,別の手段を考えるかの2つに1つですね!
 
ただ,今回の件で不安を感じている学生は就活生の中でも企業が欲しがるトップクラスです.
 → 企業側からすると来てほしいと考える学生
 
そもそも最終選考に残らない学生は蚊帳の外なわけで,そういった視点を加味して,企業と学生の駆け引きが新たなフェーズに
入ってきたとも言えるように思います.採る方も,採られる方も真剣勝負,就職は人生の大きな転機ですので!
 
 
2019年12月05日 06:07

尊敬できる会社の社風,何が起源なんだろうか?

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尊敬できる会社の社風
 
今月(2019年12月)の日経新聞私の履歴書はTDKの元会長,澤部肇氏です.今日(12/1)は執筆初日,その書きっぷりにも引き付けられるものがあります(笑).
 
勿論,下端の小生が澤部さんにお会いすることは無かったわけですが,TDKという会社との付き合いは深かった時期があり,仕事で4年くらいお付き合いをしました.
 → 毎月数回,佐久の工場と東京本社に足繁くお邪魔していました.
 
 その時の印象が, 『尊敬できる会社』 でした.
 
何がそう感じさせるのかははっきり分かりませんが,たくさんの会社と付き合う中で,雰囲気の違いが会社毎にあるのは間違いないように思います.TDKの社風がそう感じさせるのかもしれません.現在執筆活動中の次の新刊は,この「社風」を取り上げてみようと,悪戦苦闘しているところです.なかなか文章をまとめにくかったのですが,ちょうどこの機会に,TDKの社風についても取り上げたいと思いました.

 尊敬できる会社の社風はどこから来るのかです!
 
対局的に,威圧的な会社は誰が来ても威圧的,時にはどちらがお客なのだろうと思わずにはいられない,そんな会社がある中で,TDKとのお付き合いは違いました.当時は自身の方がサプライヤー側であったものの,対等な目線で一緒になって議論していただいた担当技術者,事業企画の方(実は後でわかった話ですが,大学の後輩でした),最終的な仕事的にはうまくいきませんでしたが,結果はさておき,今なおよい印象ばかりの会社です.
 
今月の私の履歴書,どんなことが語られるのか,とても楽しみです!
 → 写真の澤部さん,若く見えますね!
 
 
2019年12月01日 06:22

ゼロからつくるビジネスモデル: 新しい価値を生み出す技術

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ゼロからつくるビジネスモデル: 新しい価値を生み出す技術
(井上達彦著 /東洋経済新報社)
 
500ページに及ぶ大作,ビジネスモデルが持つ学術的意味を分かり易く解説!
 
  手に取った瞬間の正直な感想が, 『凄い!』 の一言でした.
 
単なる大学講義の教科書ではなく,読み手を飽きさせない構成になっています.写真あり,表あり,図面あり,イラストあり,クイズ形式の問いかけもあるので,読み手をワクワクさせます.読みやすさに対しての配慮はさすがです,よく考えられた企画構成になっています.加えて,読みやすさだけではない本書内容の深さにも驚きを隠せません.ビジネスモデルをどう捉えるべきなのか,広く? 狭く? 学術的な価値を持たせるために一般化すべきビジネスモデルは狭義に捉えるべきではない,ということが答えだったように思いました.つまり,収益をあげるためだけのビジネスモデルでは拡張性が生まれないということでしょう!
 
 → 読んでみて,こんな本を書いてみたいと思いますね!(勿論,書けませんが)
 
取り上げているテーマは 『ビジネスモデル』 ,これを4部構成で分かり易く,読み手にやさしく解説しています.各々の部分には具体的な事例が取りあげられています.
 
最初に基礎編,ビジネスモデルとは何かを具体例を交えつつ解説しています.
→ スノーピークの事例はとても面白い(儲け優先ではない商品企画とその挑戦)!
→ 経営理念の大切さ(スノーピークの経営理念は人間性の回復)
 
次に具体的な発想の作り方に進みます.
→ 事例に取り上げられるKUMONの学習療法は筆者の深く知るところでしょうか.
→ 創造的模倣(お手本)の在り様から具体的な発想に繋げる説明です.
→ 逆転の発想ではプロレスのドラゴンゲートを事例として紹介,この事例も斬新!
 
そして実践編,分析・発想・試作・検証(従来からあるPDCAサイクルとの対比)の説明が入ります.
→ 事例にはランドセルの ziba tokyo の話が出ています.
 
最後にビジネスモデルの発展的学習,好循環の仕組みを将棋AIのHEROZを事例にあげて紹介しています.ここにはポケモンとの共同開発があったそうで,ゲームをやらない小生にはこの点にも斬新さを感じました.更にこれが金融,建設業界にも進展,AIの活用先を拡張する仕組みをニーズの深堀として『深さ』と表現しています.このような拡張は『知の探索』と,好循環によって価値創造が進むことの『知の深化』と表し,この両輪で成り立っているとのことです.ビジネスモデルを好循環にする仕組みが分かり易く説明されています.
 
経営学における事業創造が科学者的発想か,芸術家としての発想からか,この問いかけも斬新でした(考えたことが無かったので).個人的にはこの部分の考察が一番面白く感じました.
 → であれば,でき上がった事業の継続にその概念が無いような場合どうなるのだろう?
 → 大手企業での安定を求める状態,大企業病はこういったスピリッツの欠如から生まれるのか?
 → パーソナリティ分析のホランドモデルとの対比ができる? いろいろと考えたくなりますね!
 
内容が深い専門書ですが,読み物としても楽しめる企画に仕上がっています.読むべき対象は,経営学を学ぼうと考えている学生でしょうが,社会人で事業創造を考える方にも役立つと思います.とは言え,500ページを超える力作ですので,読み切るにはそれなりの時間と努力は必要ですね(汗)!
 
 
2019年11月30日 07:28

パナソニックが半導体事業から撤退!

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モノづくり日本の終焉に繋がるのか? パナソニックの半導体産業撤退
 
昨日(11/28)の日経新聞夕刊,そして本日(11/29)の日経新聞朝刊の1面からです.
実にショッキングな内容に,ブルーになってしまいました.
 
 パナソニック,半導体撤退
  続く構造改革,見えぬ成長 → ソニーに見劣り
 
パナソニックの構造改革は続いています.つい先日(11/21)に液晶パネル生産からの撤退を表明したばかりです.2012年のPDP(Plasm Display)からの撤退はこの液晶パネルが引き金だったので,何をやるべきだったのか,有機ELだって先々どうなるか? そんな最中のパナソニックの半導体からの撤退,ショッキングです.
 
パナソニックの赤字三兄弟
 『液晶』,『半導体』,『太陽電池(三洋電機買収による)』
 
売却されたパナ半導体事業のセミコンダクターソリューションは売上が922億円で営業赤字が235億円(ひどすぎる!).売却金額はたったの270億円,これまでの日の丸半導体は一体何だったのか....?
 
これらリストラにようやく目途がついたと言えば聞こえはいいのですが,創立100周年を前にして,
 
 『パナソニックは何の会社なのか?』
 
これは最近で言う NEC,富士通,日立製作所にも言えることです.総合電機がかつての主力事業で今の不採算事業を切り離し,リストラが進めば進むほど何の会社かわからなくなっています.
 
思い起こすに35年前,小生が大学を出るころは半導体は産業の米と言われ,輝いていました.それが今は衰退産業の代名詞にあってしまいました.
 
日立と三菱電機はルネサステクノロジーに共同出資でDRAMメモリーはエルピーダに統合,ここにNECがジョイントしてルネサスエレクトロニクスになりましたが,2019年現在は赤字が続いています.売り上げもどんどん右肩下がりです.エルピーダメモリは破綻後にマイクロンに買収されました.富士通もスパンシオからの出資を受けたものの破綻,今がどうなっているかよく知りません.
 
家電3社のパナソニック,シャープ,三洋電機はご存知の通り,パナソニックの半導体撤退で終焉を迎えました.
 
たった35年でここまで変わってしまうことにある面怖さを感じるとともに,自分が関わってきた産業の衰退を目の当たりにして寂しさを感じるばかりです(涙).
 
 祇園精舍の鐘の声,諸行無常の響きあり.
  娑羅双樹の花の色,盛者必衰の理をあらはす.
   奢れる人も久しからず,ただ春の夜の夢のごとし.
    猛き者もつひにはほろびぬ,ひとへに風の前の塵に同じ.
 
 
2019年11月29日 06:35

その取り組み,こころに響いていますか?

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地方の取り組み,学生のU・Iターン促すが…
 
今日(11/22)の山梨日日新聞からです.
 
 県内就職 先輩と語る(都内で24日)
  山梨県学生のU・Iターン促す
 
都内(新宿)で講演会が開かれるようで
 
 『先輩と語るやまなしでの仕事と暮らし』
 
山梨県は首都圏の44校と協定を締結しており,その一環で学生のU・Iターン促す活動を展開しています.今回の講演会もその一環,初めての試みでもあります.この背景には,県外大学に出て行った学生の多くが戻ってこない現実があるからです.
 → 都会は魅力的,若い人が求めるものがたくさんある?
 
山梨県が2018年3月に卒業した山梨県内出身学生のU・ターン就職率を調べた結果
 
 26.5%(2割台が長く継続,2011年~)
 
これに対して,山梨県労政雇用課はコメントしています.
 
 『山梨での生活を選んだ先輩の生の声を聴き,
   山梨で働く魅力を知って,具体的なイメージを持ってほしい!』
 
ただ,この活動がどの程度効果があるかはなんとも言えません.公務員になる,実家の家業を継ぐ等が目的であれば,山梨県内に戻って仕事を考えることができるのですが,多くの場合,学生は会社に就職するので,仕事の数ややりたいことを選べる環境が無くてはなりませんが,そんな学生を魅了する企業や仕事があるかです? 押し付けてもうまくいくものではないでしょうね!
 
山梨県が産官学連携で職環境の充実に取り組み,学生に魅力的な職環境を作っていかなければなりませんが,それができていない(一致団結感を感じない),案外ドライな立ち位置で多くの県民が静観しているように感じています.
 
受け側の学生は案外しっかり観察しています.表面的な活動でなく,学生の心を動かす活動になってこそ,初めて効果が出て来るように思っています.
 
 その活動,学生のこころに響いていますか?
 
 
2019年11月22日 06:51