国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(2)
今日(5/17)のお題は
ドナルド・E・スーパーのおなじみ「ライフキャリア・レインボー」です。
これはキャリア教育では定番、いつも出てくるお題ですが、
何度聞いても良くできていると感心させられます。
キャリア(ヒトの人生と広義に捉えて良い)を
ライフステージ(キャリアの長さ)と
ライフロール(キャリアの幅)に分類して説明しています。
ライフキャリア・レインボーは、
典型的な人生のステージと役割(ロール)を虹に例えて示したものです。
ライフステージ(局面、キャリアの長さ):
人生の局面を大きく5つに区分け、早年は朝日が昇るイメージ、
これが45歳くらいで人生のピークを迎え、晩年に夕日が暮れます。
→ なので図柄が半円形で描かれています。
特に第3期以降で、長寿化の影響を受けて変わりつつあります。
第1期:成長期(0~15歳) 幼年期、成人に至る第一段階、自己概念形成期
第2期:探索期(16~25歳) 仕事に就くことで社会に出ていく時期
第3期:確率期(26~45歳) 職に対しても脂がのる、人生の核と言える時期
第4期:維持期(46~65歳) 人生後半戦を迎える成熟した時期、退職準備も
第5期:下降期(66~??歳) 職中心から離れ、余暇や家族中心に移行する時期
第1期にある『自己概念(self-concept)』は、
職に就くにあたって中核をなす人の心にある信念のようなもので、
スーパーの言葉では自身についての知覚が統合され、組織化されたものと説かれています。
ライフロール(役割、キャリアの幅):
人生におけるヒトの役割を6つに分類しています。
ライフステージに応じた役割がありますが、これも長寿化で変わっています。
例えば、生まれてから子供であることは親が死ぬまで変わりありませんが、
就職するまでの子供の立ち位置と親の介護をする子供の立ち位置では、
その役割(ライフロール)は大きく異なります。
また、『職業人』と『余暇』に相当する部分は、
これからの長い人生において大きく変化していく部分です。
→ 何歳まで働くか、余暇の比率は年齢に応じてどう変わるか?
息子・娘(子供):親との関係性を有する期間、親が亡くなることで終焉
学生:学びの期間(大学卒業までの教育期間や研修期間、生涯教育も含まれる)
余暇:楽しみに相当する部分、特に老後の生活に相当すると考えられていた期間
市民:社会的な奉仕に携わる期間
職業人:仕事に就く期間、仕事を通して自己実現できる期間でもある
ホームメーカー:家庭を持ち、配偶者や家族との関係性を持つ期間
ライフステージやライフロールはこれまでは、
個人によって大きく変わりにくいと言われていました。
典型(ロールモデル)があったと言うことです。
例えば、20歳代で結婚、30歳前後で子供ができて家庭中心になりつつ、
仕事が忙しく責任も重くなり、その両立に悩むのが一般的な人生の通過点でした。
→ 結婚して一人前と見てもらえる?
ところが最近では結婚するかしないかも本人次第、
必ずしも就職せずにフリーランスとして働く人も増えています。
仕事よりもプライベート優先は今や当たり前です。
これらは人の寿命が延びたことに加えて、
人の価値観の変化がもたらした結果ですが、
変化の背景はさておき、変化している事実は間違いありません。
自分を振り返っても全くそんな環境に曝されています。
変化せずには生きていけない、これをワークで改めて実感します。
毎度毎度のワークですが、書くたびに思うのは、
人生後半戦に間違いなく足を深く踏み入れている事実です。
→ 将来の部分がどんどん書けなくなっているということです(涙)!
2021年05月17日 20:56