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不登校24万人の現状に対して

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不登校24万人の現状に対して
 
今日(1/27)の日経新聞、教育岩盤(迫る学校崩壊)からです。不登校の小中学生が24万人に達しており、日本における初等教育の問題は明らかになっています。
 

不登校 公的支援充実を

 
この問題は具体的には一律に同じ内容を同じスピードで学習させること、現状も続いている教育方針に合わない子供がたくさん発生していることへの問題に相当します。
 
教育機会確保法が施行されたことで、不登校の考え方はかなり改善されています。
 → 不登校が必ずしも悪いことではない、
   学ぶ場所鵜を選ぶ権利は子供にもあると言うこと!
 
ここでの大きな問題は、日経記事で述べられている通りで、不登校そのものと言うより、学校や民間などの誰にも支援を受けていない不登校の子供たちが36%にのぼり、行政が手掛けている教育支援センターを利用しているのはたったの1割しかいないと言う事実だと認識しています。
 
教育支援センターは肯定的に捉えたいところですが、大きな問題をいくつも抱えています。
 → 職員のほとんどが非常勤であり、常勤職員はごくわずか。
   指導員数の不足、国の予算が振り向けられていない?
   防衛費に莫大な国費をつぎ込んでいる場合じゃない!
 
多くの場合、公的補助が無いフリースクールで受け入れており、この部分への支援が薄すぎることが問題だと思います。
 
実は今通っている大学院の講義で取り上げている問題でもあり、現場の小中高校の先生方を交えたディスカッションではその問題の深刻さが実にリアルです。
 
<フリースクールの現状>
・ 何らかの理由から学校に行くことができない、行かない、行きたくても行けない
  という子どもたちが、小学校・中学校・高校の代わりに過ごす場所。
  不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害、身体障害、知的障害などの
  事情を抱えるたくさんの子どもたちを受け入れ、学びの場を提供している。

・ 個人経営、NPO法人やボランティア団体などが運営する民間の教育機関なので、
  教育方針や教育理念の違いによって運営形態はさまざま、費用も一様ではない。
   → 子どもたちの主体性を尊重するところが共通?

・ サポート校とは異なる。サポート校は運営母体に予備校や学習塾などが多く、
  通信制高校に在籍する生徒の学習や生活の支援を行うことが主目的。
  フリースクールの運営は学習面というよりは、生活面や精神面の支援を
  行う場所と言え、基本的に入学資格は設けられていない。
 
少し前の話になりますが、年明けの1/9に川崎にあるフリースクールを大学院のクラスメートと一緒に訪ねました。ここは川崎市からの公募事業で運営、十分な予算がついているとは言えませんが、フリースクールに関しては国内的には先端的で、取り組みを国内の多くの方が見学に来られており、学校の先生も実習で長期滞在されています。
 
理事長の方から見学後の飲み会を含めて、いろいろお話を伺うことができ、大変勉強になりました。その社会的理念の崇高さに驚きを隠せないと言うか、弱体する日本の現状はこういった人たちのおかげでなんとかなり立っているのだろなと思った次第です。
 
日経新聞の話に戻りますが、子供にとって学校は安心安全な場所であって、孤独を防ぐ有効な手立てとなるように大人がしっかりと仕組みを作っていかなければならないと思います。
 
最後に子供が我々大人に言ってくれた言葉で理事長が紹介してくれたとても印象に残った一言を書いておきたいと思います。
 

まずは大人の皆さんが
 幸せになって下さいね!

 
 
2023年01月27日 19:41

認知行動療法

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認知行動療法
 
 『認知行動療法』 を学ぶ機会がありました。
 
認知行動療法には大きく2つの学派があります。ひとつはアメリカの臨床心理学者Albert Ellis の提唱する『論理療法』からの流れで、心理学系、カウンセラー寄りです。
 
REBTRational emotive behavior therapy
心理的問題は、出来事そのものの影響ではなく、
その出来事をどのように受け取ったかという認知を媒介とし
論理的(rational)な思考が心理的に影響すると説いています。
 
出来事(A)、ビリーフ(Belief)、結果(Conclusion)のビリーフ(B)の
非合理的なIrrational Beliefを再構成するという、ABC理論を特徴としています。
 
筑波大学のカウンセリング心理学コースの創設者と言える國分康孝先生の師匠がAlbert Elis です。従って筑波大学の心理学はこの流れとも言えます。
 
その後にもうひとつの流れができました。受講した講義の根幹は、Aaron Beck が提唱する『認知療法』です。Beckの考え方は精神医療の流れであり、公認心理士や臨床心理士の治療はこちら側になります。
 
うつ病患者に特徴した精神的な治療方法として、悲観的な思考を持つことがあり、これを『認知の歪み』と捉え、修正する新たな治療的アプローチとして提案されました。
 
教科書的に言うと、
Albert Elisの『論理療法』とAaron Beck の『認知療法』を
総称して『認知行動療法』と定義されています。
CBT:Cognitive Behavior Therapy
 
大野先生系列の認知行動療法に関する詳細技法は下記サイトから拾うことができます。
 
こころのスキルアップ・トレーニング
 
日本では厚生労働省がまとめるマニュアルが完備されており、45分(30~50分)を16回(週一で16週)、定型フォームに基づき実施されているとのことです。国内にはこのスーパーバイズできるのはたった5名しかいないとのことです。
 
そういった多くの課題がある現状、CBTの普及はなかなか進みにくいようです。CBTを習得するには手間と時間がかかること、加えて教育コストが極めて高いこと、その割に診療ポイントが低いことが従来からの課題と言えます。

 
これら公開サイトから情報を拾って勉強できますが、とは言え、ある程度の慣れが必要とされます。
 
 
2022年08月23日 10:37

採用活動の成果は意外なタイミングで分かる?

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採用活動の成果は意外なタイミングで分かる?
 
先週末(7/16)の話です。2022年度新卒の配属に関わる通達が出ており、今年の新卒採用は自身が出向前の部署で採用に関わった年でもあり、興味半分で名簿を眺めていると 「おや?」 と 目を疑った瞬間、
 
 彼女、入社していたんだ…
 
思いがけない学生が自身の採用活動で入社していることを知り、嬉しいような、驚きのような、そんな気分になりました。理系女子「リケジョ」の採用は例年かなり苦戦しており、情報系学生はほぼ採用に至らず、特に苦戦していました。リケジョは生物系が多く、製造業の採用としてそうたくさんは採れません。そんなこともあり「LabBase」と言うサイトで400件以上の学生にコンタクト、その6割以上が女子学生でした(男子学生の採用はそのついでに実施!)。
 
そんな中で知り合ったのが印象深き彼女でした。彼女は最高学府の大学院情報系の女学生で、切れ味鋭い対応でめちゃくちゃ記憶に残るだけでなく、せっかく苦労して確保した8月のインターンシップエントリーを忘却、そんな彼女に12月のインターンシップにも再度エントリーしてもらい、今回はエントリーを忘れないようにリマインドメールも打ち、どうせ来ないだろうとは思いつつも、かなりの時間を費やしました。
 
 結果、インターンシップには参加してくれました。
 
インターンシップ(2日コース)を年2回開催しており、そこの学生集めは毎年それなりに苦戦していたのですが、コロナ禍でネットでの活動が主になるとこれまでにない変化が訪れました。学生側も危機感からか、参加率が急に上がったことと、ネット経由の早期コンタクトは学生諸子に好印象だったようで、インターンシップの競争率は一挙に5倍程度にまで膨らみ、(例年は競争率:1.2倍程度?)それがこちらが学生を選べる程に好条件に変化しました。
 
そんな中でもリケジョは貴重な存在ですが、彼女は無条件でダントツに優秀でした。どこの会社に行っても恐らく内定を採れる、そんな感じがした超切れ者で記憶に残る人でした。 → 女子学生の方に優秀感がある?
 
2022年度新卒の採用活動は2020年6月頃から開始、8月と12月にインターンシップを開催して、顔見知りになったところから随時採用面接に導き、採用面接の解禁日は3月1日、面接を通過した学生から「内々定(実質的には内定)」を出します。本来なら、採用面接にあたるはずだった小生でしたが、その年の4月1日付けで異動、種まきだけさせられて身を採る時には異動、会社は何とむごいことをするんだろうと恨み節でその彼女の採用面接に関わることなく、後のことは分からずじまいでした。
 
 彼女の何がそうさせたのか?

全くの謎ですが、出向して1年と3カ月、2年以上前の自身の採用活動が実を結んだ瞬間ですが、当時のコメントを見ると、
 
 志望度低い、おそらく来ない?
 
成果は意外なタイミングで意外な形で現れる、そんな面白おかしい、うれしさもある体験をした。頑張ってみるものだと再認識した次第です(笑)。
 
 彼女の前途に良き人生が続きますように…
 
 
2022年07月19日 21:52

リカレント教育に関わる国の支援制度が充実!

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リカレント教育に関わる国の支援制度が充実!
 
明日(10/1)から半年間、リカレント教育プログラムのコンサルタントとして、キャリア支援の実務に携わることになります。
 → この仕事を頂けるまでに約10年かかっています。
   自身のリカレント教育も形になるまでには時間がかかりました。
 
実務として担当させて頂くのは初めてで、厚労省サイトで現在その勉強中です。かつて(キャリコンの資格を取得したのが5年前)と比較すると、キャリア支援の在り方やキャリコンの立ち位置、そして一番驚いた「教育訓練給付制度」が大きく進化していることです。
 
教育訓練給付制度(厚生労働省URL)
 
簡単に説明すると、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了すれば、自己費用の一部が教育訓練給付金として支給される制度です。
 
自身の経験で言うと、産業カウンセラー、キャリアカウンセラーの資格取得の際、自己負担の2割を支給していただき、ありがたく感じていましたが、今ではさらに進んで、訓練の種類が3つもあり、教育のレベルに応じた給付が設定されており、支給額も格段に上がっています。
 
<厚労省サイトより抜粋>

専門実践教育訓練
(一番ハイレベル、大学院での教育狙いなど)

・特に労働者の中長期的キャリア形成に資する教育訓練が対象。
・受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給
・資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は、
 受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給。→ 成功報酬
・失業状態にある方が初めて専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を受講する場合、
 受講開始時に45歳未満であるなど一定の要件を満たせば、別途、教育訓練支援給付金が支給
 
特定一般教育訓練(転職狙いの即効性講座向け)
・特に労働者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練が対象
・受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給
 
一般教育訓練(比較的容易)
・その他の雇用の安定・就職の促進に資する教育訓練が対象
・受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給


細々した受給要件等は厚労省のサイトを見ていただきたいのですが、基本は雇用保険の支払期限が3年以上あればおおよその人は受給対象に該当します。 → 従って、知らないと損をする 話でもあります。
 
実は、今回のキャリコン業務での大事なポイントに「ジョブカード」の作成支援があります。
 
このジョブカード制度は発足当初全く見向きもされず、活用の方向性さえ見えなかったのですが、厚労省サイトのe-Learning を受けて驚いたことに、  → 本当は驚いてはいけない、知っていて当然の話しかも?
 
専門実践教育訓練 と 特定一般教育訓練 では、支給要件にジョブカードの提出が義務付けられているようで、これではやらざるを得ない状況が出来上がっていたわけです。それが故に、ジョブカードの作成支援が必達業務となっているようで、業務前にしっかり勉強しておいて良かったです。
 
ジョブカードの詳細は下記サイトにあり、
 
ジョブカード制度
 
Web上で書くこともできれば、ソフトをダウンロードする方法や、昔ながらの紙に書く方法(書類はPDFでダウンロード)と3通り用意されているので、受講者への配慮はそれなりにされています。
 
自分自身もリカレント教育の真っただ中で、受講生のお役に立てるのかはなんとも言えませんが、半年間で何とかモノにできる水準に仕上げていきたいと思います。これはつまりクライエントに満足いただけるカウンセリングを意味し、そのために頑張りたいと思っています。
 
 
2021年09月30日 20:32

<受講無料>中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修

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<受講無料> 令和3年度 厚生労働省委託事業
中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修
 
もし皆さん役に立てばと思い情報共有します。
昨日(9/25)、現在活動中の筑波大学の事務局の方から
下記サイトの有益な情報を頂きました。
 
中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修
https://kunren-careerconsultant.mhlw.go.jp/
 
サイト運営は大原学園が厚生労働省から委託されているようです。
 
キャリコン資格を活用したいと思われる方は、
受講してみてはと思います。
 
小職は本日(9/26)申し込みました。
 
60歳以降のセカンドキャリアの構築は
準備にそれなりの期間を要します。→ 悪戦苦闘!
 → 40代後半からいろいろやっていますが、10年程度は準備期間?
 
自分では気づいていない情報(世間の動き)を
いろいろと教えていただける機会を得られることに
コミュニティの方々には感謝ですね!
 
 
2021年09月26日 09:27

JCDA_キャリアコンサルタントの資格更新時期に考える!

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JCDA_キャリアコンサルタントの資格更新時期に考える!
 
早いもので、2016年に取得したJCDA_キャリアコンサルタント資格が
5年目の更新を迎えました。
 
資格取得にはかなりてこずった?
と言いましょうか、面接試験は一度落とされています。
これが結構難しくて、どうすれば通るのか、手探りで何とか(汗)!
 
当時の記録(自分のブログ)を読み返してみると、
合格はぎりぎりの 「C」 普通レベルです(涙)。
合格したのでありがたいことですが、
今もまだまだの自分ですが、当時は更にまだまだだったようです。
 
継続的な自己研鑽大切と言うことで、
昨年、半年間かけて筑波大学のカウンセリングプログラムを受講しました。
この受講料もそれなりの費用が掛かりますが、
内容的には価値あるもので、満足させていただきました。
そこで感じたのは、上には上があると言うことです。
現状に満足せずに、もう少し勉強しなければと思う今日この頃です。
 
話しは変わって、
JCDAの資格は国家資格とは別に更新手続きをしなければなりません。
費用も二重にかかってしまいます。でもこの資格は確保必須です。
国家資格は先に更新手続き済です。

 
最近話題に上っている教職員資格の10年更新ですが
近々無くなるとのことで、これに比べると
キャリコンの資格も5年更新はあまりにも大変、
せめて10年に延ばしてもらえないかと思います(汗)。
 → できればなくなることがありがたいですね!
 
また、これらとは別に
キャリアコンサルティング技能士 と言う資格もあり、
これはかなり難しいと聞いていますが、
採ったとしても職が保証されるわけではありません。
 
実は来年、産業カウンセラーの資格更新もあり、
更新しようかどうか迷っています。
最近あまり役立っていない資格なので、放棄してもいいか?
 → 2017年に更新プログラムを受講していますが、
   その講習内容は1日ビデオを見せるだけと言った手抜き、
   費用はそれなりにかかっているので、ちょっといただけない?
 
受講者の満足度を考えないと、
会員はどんどん抜けて行ってしまいますよと言いたい!
 
 資格の維持は何やかやとお金がかかりすぎます(涙)。
 
 
2021年08月24日 23:06

カウンセリングスタイル(具体例から考える)

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カウンセリングスタイル(具体例から考える)
 
はじめて出会う心理学(改訂版、有斐閣アルマ)第9章 カウンセリングと心理法(心の危機を乗り越える)を読み直して、面白い設問があったので紹介します。
 → これでカウンセラー気質が自己評価できるかもしれません?
 
あなたはカウンセラー、以下のようなクライアント(29歳女性)が訪ねてきて話しだします。
あなたは話を聴き、そしてどのような言葉を発するでしょうか?
 
<クライエント>
私は一人でいるのが怖いのです。とても怖いのです。
自殺するのではないかと思うほどです。
実際に自殺はないのですが、とても憂鬱になってしまいます。
外出もできません。医者に行っても診断を受けるのが怖くて、
がんだと診断されてしまうのではと更に心配になってしまいます。
なんとかならないでしょうか?
 
<回答(1)>
あなたの恐怖心は別にして、がんではないかと思った徴候はありますか?
 
<回答(2)>
そんなに恐怖心に襲われてしまうのなら、いつでも私に電話してください。
私と話をしましょう。相談室でも、私の自宅でも、訪ねて来てください。
話しをすれば冷静になれると思います。
 
<回答(3)>
この恐怖をもう少し追求して見れば、あなたが考えているほど
現実的ではないことが分かるかもしれません。
あなたを何が抑圧し、罪悪感を持たせているか、
私はあなたが自分自身に罰を与えているように思います。
 
<回答(4)>
そんな恐怖感を持たれているのですね、それで一人でいることも怖いのですね。
 


【傾向分析(1)】 総括
意外と言うか、カウンセリングを勉強すると普通かもしれません、
カウンセラーの多くは回答(4)を選ぶ方が多いように思います。
カウンセリングを特に意識していない方は、まずは回答(4)を
選ばないと思います。カウンセリングを学ぶ前の自分と今を比較すると
そのあたりは明確だと思います。
 
<回答(1)> 診断的態度 
具体的な問題に着目し、まずは「がん」と言う言葉を拾うことで、
問題解決の糸口を具体化しようとします。
理系のかつての自分はこの選択をします。
ロジカルな対応を考える場合に相当します。
 
<回答(2)> 支持的態度
相手に親身に寄り添い、安心感を与えようとします。
性善説に基づく一般的な思考からは、この答えが多いようにもいます。
ただ、どこまで親身になれるかは、カウンセリングの理論が無い場合
個人的感情に基づく好き嫌いが出てしまうので難しい?
自身が好意を持てるクライエントであるか否かで
対応が変わるように思います。
 
<回答(3)> 解釈的態度
ちょっと極端な例ですが、心理学を学んでいる場合にあり得る選択肢です。
心理学を学んだ方ならばすぐに気づくでしょうけれど、
フロイトの精神分析的考察であることが分かります。
 
<回答(4)>理解的態度
これはかなり極端な例ですが、
カウンセリングにおけるロジャーズの理論、
傾聴をベースとしたかかわり方の基本になります。
 

 
【傾向分析(2)】 理論的考察
この設問は結構面白いなと思います。
個々人のバックグラウンドに依存して対応が極端に変わり、
その変化は個人の学習履歴に依存することがとても興味深いわけです。
カウンセリング理論やその他代表的な治療法と対応付けて考察してみます。
 
<回答(1)> 診断的態度 → (循環器系含む)医者的反応
特定の理論と言うよりは、現実思考(モダニズム的発想)でしょうか?
仮にクライエントが本当(?)にがんだとすれば、
カウンセラーは医者にリファーしなければならない案件です。
ただ、本当にクライエントががんを予想しているのであれば、
まずは最初に循環器系の医者を訪ねると思いますので、
必ずしも的確な対応とは言えないので
その場の判断にゆだねられるところが大きいように思います。
 
<回答(2)>支持的態度 → マイクロカウンセリングで言う積極技法?
感情に関わる接し方だと思われ、
カウンセリング基礎ではあまり推奨されないやり方だと思います。
ただ、発展形になると、場合によっては許されますが、
かなりの熟練を要する対応と言えます。
時間と場所(時にはフィー設定も必要)を決めて、
インフォームド・コンセントの設定どおりに従うのであれば、
この選択は選ぶべきではないと思います。
特にカウンセラーが男性であれば 「私の自宅」はNGですね!

<回答(3)>解釈的態度 → 精神分析、精神療法
フロイトの精神分析では、クライエントに現在の心理的状態を伝えて、
それを認識させることから意識と無意識の境界線を探索
「防衛機制」を解明し、これを治療の具体的手法に繋げていくわけです。
ただ、最近ではあまりやられていないように思います。
 
<回答(4)>理解的態度 → 来談者中心療法
カウンセリングの基礎に相当し、まずは「聴くこと」から初めて、
クレイエントの自己実現を手助けすることを優先します。
カウンセリングでは答えを与えることを目的とせず、
クライエントの支援を優先した手法に相当します。
 
 
今さらですが、こういった事例を読み返すことで、
多くを知らされ、色々なところからの気づきを感じます。
 
 
2021年07月22日 12:41

キャリアコンサルタント国家資格の更新、お済ですか?

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キャリアコンサルタント 国家資格の更新手続きが完了(ホッ)
 
これが結構ストレスでしたが、更新のための講習も先週末に終え、
無事、講習修了書を入手、これを
 
 キャリアコンサルタントWebサイト 登録サイトの
  マイページに登録 しました。
 
登録手数料は 8,000円、ネットでのカード決済で済ませました。
ありがたいのは全てがネット処理でクローズしていること、
郵送も必要なく審査結果が4週間程度で届くことになっています。
 → 問題ないとは思いますが?
 
 更新審査結果のご案内メールは4週間程度要します。
 (審査に係る時間は時期・状況、申請書類の量によって延びる場合があります。)
 
ご参考までに、更新手続きの要領をまとめておきます。
これから手続きされる場合の参考にしてください。
 
<手続きの進め方>
  • まずは更新に必要な講座を受講、この修了書を入手する。
    知識講習:時間以上
    技術講習:時間以上(業務や技能士資格取得で免除項目あり)
  • キャリアコンサルタントサイトに自身のマイページを開設

    https://careerconsultant.mhlw.go.jp/n/modify.html
     
  • 登録サイトに講座修了書と申請書類を貼り付けると、更新手続きに進める。
    申請書類はマイページの登録情報から自動で作られます。
    比較的よくできたシステムだと思いました!
  • 申請書類と手数料支払いを行い手続き完了、審査結果を待つ。
 
確認しながらやっていると、操作が遅いこともあり、それなりの時間を要します。
→ カードのパスワードを探したり、情報の確認をしたり、
   思っていた以上に時間がかかります。
 
とりあえず、資格消失の危機を乗り越えたか(?)と思っていますが、
登録書が手元に届くまで、もうしばらく時間がかかるようです。
 
また、これとは別にJCDA(日本キャリア開発協会)の資格更新も必要です。
更新ポイントは別試算ですが、余裕があるので、この後手続きを行う予定です。
それにしても、5年の資格有効期間は長いようであっという間、
月日の経過が早く感じてしまいます(汗)。
 
 
2021年06月18日 11:07

国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(3)

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定年前に振り返る、過去と未来のライフイベント
 
さて、今回の資格更新講習を取り上げるのは3日目、今日(5/18)のテーマは 
マーク・サビカスの「ナラティブカウンセリング」 キャリア構築論として有名です。
一言で言うと、自分の生きてきた軌跡を物語調に振り返り、
そこに自分なりの意味付けを行うというものです。
 → 過去の教訓に基づいて現在の行動を考える。
 → 現在から過去の考え方や捉え方を再構築する。
 → 今後に向けた達成すべき目標を確認できればよしとする!
 
ここでいつも書かされるのが 「ライフラインチャート」です。
 → 年代ごとのイベントで、印象に残ることを描き出し、
   そのキーワードやエピソードを振り返るワークです。
 
年代ごとの区分けに自身の描き出したイベント数を並べてみると
 0~12歳(出生~小学校) :2イベント
 13~18歳(中学・高校) :2イベント
 19~22歳(大学・専門学校・社会人) :2イベント
 23~29歳(社会人①) :2イベント → 就職と結婚
 30~39歳(社会人②) :5イベント → 子供が生まれる、転職
 40~49歳(社会人③) :3イベント
 50~59歳(社会人④) :3イベント → 現在進行中で記憶が鮮明
 60歳以降(社会人⑤)→ 将来の夢、定年延長の期待はなし?
 
何度も書かされている「ライフラインチャート」ですが、書くたびに新たな気づきがあります。
 
最初に書いたのが40代前半、これは会社で受けた最初のキャリアビジョン研修でした。
その時は50歳以降が未来で、結構いろいろと書けたように記憶しています。
 → 当時は将来の夢を語る(?)、現在は過去が大多数です。
 → 還暦を前にして60歳以降を描こうとしましたが、
   夢の部分が無くなっている(?)のか意外に書けない(涙)?
 
以前に比較して書きにくかったシート作成ですが、無理くりにも書いてみると、
ひとつひとつのイベント(ミクロナラティブ)が次に繋がっていたことが分かりました。
30代のイベント、息子・娘が生まれ、仕事も面白く、
34歳の時に仕事の成果をまとめて学位を頂いたので、
それを持って転職2回、でも結局は転職先に夢なんてなく、
辞める前の職場が一番良かったように思えます。
 → 今だから言える回顧録(結果論でしかないマクロナラティブ)

この離職に繋がる個々のイベントがマイクロナラティブだとすると、
2回目の転職に繋がることでの今がある、これがマクロナラティブになる?
 → 今こうして、ブログを綴っている今がマクロなストーリーということです。
 
30代のイベントの多さにも改めて気づきました。
 → 今とは違いめちゃくちゃ忙しかったのですね!
 → 昔に比べると、今は余裕があるように思います。
 → 将来に向けた夢もあり、希望もあった(過去の思いですが)。
 → がむしゃらにできた、若さはやっぱり素晴らしかった(笑)。
 
これに意味付けを行うと、自身にとってのキャリアストーリーは
どうしても「仕事が中心」だったように思います。
 → 30代は仕事中心、このリズムが変わってきたのは40代後半でしょうか?
 
「やりがい」を見いだすことからの自己概念形成を目指していましたが、
実際にはやりがいのある仕事は見つからない、「幻想」だったように思え、
結果としては見つけられなかった(自身の努力不足、自戒の念を込めて)。
 → 天職には就けていない印象ですね!
 
時代の変化もあり、がむしゃらに働く時代は既に終焉しています。
還暦を前にしてその次が見つかっていない、そんな自身のナラティブに気づかせてくれた
期待以上に有益なワークだったように思いました。
 
この本講習は6月のネットでの受講を予定しています。
費用もそれなりですので、しっかり学びたいと思います。
 
 
2021年05月18日 20:43

国家資格のキャリアコンサルタント、5年目の更新講習(2)

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定年前に振り返る、人生の後半戦に突入している現実(汗)
 
今日(5/17)のお題は 
ドナルド・E・スーパーのおなじみ「ライフキャリア・レインボー」です。
これはキャリア教育では定番、いつも出てくるお題ですが、
何度聞いても良くできていると感心させられます。
 
キャリア(ヒトの人生と広義に捉えて良い)を
ライフステージ(キャリアの長さ)と
ライフロール(キャリアの幅)に分類して説明しています。
 
ライフキャリア・レインボーは、
典型的な人生のステージと役割(ロール)を虹に例えて示したものです。
 
 
ライフステージ(局面、キャリアの長さ):
人生の局面を大きく5つに区分け、早年は朝日が昇るイメージ、
これが45歳くらいで人生のピークを迎え、晩年に夕日が暮れます。
 → なので図柄が半円形で描かれています。

特に第3期以降で、長寿化の影響を受けて変わりつつあります。
 
第1期:成長期(0~15歳) 幼年期、成人に至る第一段階、自己概念形成期
第2期:探索期(16~25歳) 仕事に就くことで社会に出ていく時期
第3期:確率期(26~45歳) 職に対しても脂がのる、人生の核と言える時期
第4期:維持期(46~65歳) 人生後半戦を迎える成熟した時期、退職準備も
第5期:下降期(66~??歳) 職中心から離れ、余暇や家族中心に移行する時期
 
第1期にある『自己概念(self-concept)』は、
職に就くにあたって中核をなす人の心にある信念のようなもので、
スーパーの言葉では自身についての知覚が統合され、組織化されたものと説かれています。
 
ライフロール(役割、キャリアの幅):
人生におけるヒトの役割を6つに分類しています。
ライフステージに応じた役割がありますが、これも長寿化で変わっています。
 
例えば、生まれてから子供であることは親が死ぬまで変わりありませんが、
就職するまでの子供の立ち位置と親の介護をする子供の立ち位置では、
その役割(ライフロール)は大きく異なります。
 
また、『職業人』と『余暇』に相当する部分は、
これからの長い人生において大きく変化していく部分です。
 → 何歳まで働くか、余暇の比率は年齢に応じてどう変わるか?
 
息子・娘(子供):親との関係性を有する期間、親が亡くなることで終焉
学生:学びの期間(大学卒業までの教育期間や研修期間、生涯教育も含まれる)
余暇:楽しみに相当する部分、特に老後の生活に相当すると考えられていた期間
市民:社会的な奉仕に携わる期間
職業人:仕事に就く期間、仕事を通して自己実現できる期間でもある
ホームメーカー:家庭を持ち、配偶者や家族との関係性を持つ期間
 
ライフステージやライフロールはこれまでは、
個人によって大きく変わりにくいと言われていました。
典型(ロールモデル)があったと言うことです。
 
例えば、20歳代で結婚、30歳前後で子供ができて家庭中心になりつつ、
仕事が忙しく責任も重くなり、その両立に悩むのが一般的な人生の通過点でした。
 → 結婚して一人前と見てもらえる?
 
ところが最近では結婚するかしないかも本人次第、
必ずしも就職せずにフリーランスとして働く人も増えています。
仕事よりもプライベート優先は今や当たり前です。
これらは人の寿命が延びたことに加えて、
人の価値観の変化がもたらした結果ですが、
変化の背景はさておき、変化している事実は間違いありません。
 
自分を振り返っても全くそんな環境に曝されています。
変化せずには生きていけない、これをワークで改めて実感します。
毎度毎度のワークですが、書くたびに思うのは、
人生後半戦に間違いなく足を深く踏み入れている事実です。
 → 将来の部分がどんどん書けなくなっているということです(涙)!
 
 
2021年05月17日 20:56