リカレント教育としての社会人大学院
リカレント教育プログラムのコンサルタントとして、文部科学省プログラムのキャリア支援の実務に携わることになりました。この仕事を頂けるまでに約10年かかっています。長い道のりでした。自身のリカレント教育も形になるまでには時間がかかっています。
実務として担当させて頂くのは初めてで、厚労省サイトに登録して、現在その勉強中です。かつて(キャリコンの資格を取得したのが5年前)と比較すると、キャリア支援の在り方やキャリコンの立ち位置、そして一番驚いた「教育訓練給付制度」が大きく充実してきたことです。
教育訓練給付制度(厚生労働省URL)
この制度を簡単に説明すると、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了すれば、自己費用の一部が教育訓練給付金として支給されるというものです。
自身の経験で言うと、産業カウンセラー(2012年)、キャリアカウンセラー(2016年)の資格取得の際、自己負担の2割を支給していただき、ありがたく感じていましたが、今ではさらに進んで、訓練の種類も3つもあり、教育のレベルに応じた給付が設定されており、支給額も大幅にアップしています。
<厚労省サイトより抜粋>
専門実践教育訓練(一番ハイレベル、大学院での教育狙いなど)
・特に労働者の中長期的キャリア形成に資する教育訓練が対象。
・受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給
・資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として
雇用された場合 は、受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給。
→ 成功報酬
・失業状態にある方が初めて専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を
受講する場合、受講開始時に45歳未満であるなど一定の要件を満たせば、
別途、教育訓練支援給付金が支給
特定一般教育訓練(転職狙いの即効性講座向け)
・特に労働者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練が対象
・受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給
一般教育訓練(比較的容易)
・その他の雇用の安定・就職の促進に資する教育訓練が対象
・受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給
詳細は受給要件等は厚労省のサイトを見ていただきたいのですが、基本は雇用保険の納付期間が3年以上あれば、おおよその人は受給対象に該当します。従って、知らないと損をする話かもしれません。
実は、今回のキャリコン業務での大事なポイントに、「ジョブカード」の作成支援があります。このジョブカード制度は発足当初全く見向きもされず、活用の方向性さえ見えなかったのですが、今では専門実践教育訓練 と 特定一般教育訓練 で、支給要件にジョブカードの提出が義務付けられています。こうなると、やらざるを得ない状況が出来上がっているわけです。それが故に、ジョブカードの作成支援が必達業務となってきたようです。
です。
ジョブカードの詳細は下記サイトにあり、
ジョブカード制度
ジョブカード作成に際して、Web上で書くこともできれば、ソフトをダウンロードする方法や昔ながらの紙に書く方法(書類はPDFでダウンロード)と、3通り用意されているので、受講者への配慮はそれなりにされています。
自分自身もリカレント教育の真っただ中です。60歳を手前にして、社会人大学院で学び直すことにしました。2022年度から大学生になります。
学びながら実践の場を得ているので、学びの効果を即確認できるメリットもあり、受講生のお役に立てるのかはなんとも言えませんが、ここ半年間で何とかモノにできる水準に仕上げていきたいと思います。これはつまりクライエントに満足いただけるカウンセリングを意味し、そのためにも精進したいと思っています。
2021年10月09日 10:49