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やること無いのは辛いこと!

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やること無いちゅうのはしんどうてな!
 
NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』、毎日楽しみに見ています(出勤日はビデオ録画)。
 
今週の印象的シーン、定年退職でお辞めになったドラマの舞台『IWAKURA』で職人だった笠巻久之さんが、ぽつりと言った一言がこころに響きました。
 

やること無いちゅうのはしんどうてな!

 
職人の本音、生きる人としての本音、仕事の目的は単に給料をもらうだけでなく、それ以上の大事な役割があることを痛感する一場面、ドキッ、としましたね、このワンシーン。
 
お好み焼きを食べながら、軽度の脳卒中で職を失い、ひとり暮らしもできなくなって大阪に来たバンバこと祖母の才津祥子さんはこの言葉で思わず箸が止まります。五島の自宅を離れて、知人が少ない環境でやることも無く落ち込んでいたことから、自分の事と重なったからだと思います。
 → 素晴らしいシナリオです!
 
歳を重ねると体が動かなくなる、頭も回らなくなる、言葉も出にくくなる、勿論、病気をしてしまうと無理できなくなり、周りが気を使ってくれて楽をさせたいと思う、でもそれが本人にとって幸せなのかはまた別の話、一番つらいことは
 
やることがなくなること
 

役割がなくなること
 
自分が必要とされなくなること
 
ではないかと思います?

 
生きているからには、何らかの生きる意味を見いださないと自分の存在意義を見失ってしまうかもしません。自身にとって意味のない時間をただ単に過ごすことは、本人にとっては結構辛いものです。
 
これは給料をもらう、もらわないにかかわらずです。給料をもらうことは生活がかかっているのでとても重要なことですが、給料さえもらえれば全てかと言うと、そうとは言い切れない一面が存在します。年をとっても元気でいられること、幸せに暮らせることは役割を持つこと、必要とされることであり、楽をすることではないようです。
 
もっと働きたい、全員ではないですが、これが年配の人たちの本音かもしれません?
 
 
2023年03月18日 09:33

恩師の最終講義

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人生の節目、恩師の最終講義
 
昨日(3/4)は恩師の最終講義と退官記念パーティが開催され、久しぶりにかつての学び舎に足を運びました。
 → 井深会館に行ったのは何年ぶりだろうか?
 
最終講義のお題は
 
 『大学と学会と実業界において、実務家教員が果たすべき役割
 
ほぼ満席、凄い活気でした。Zoomも悪くはないのですが、やっぱりリアルが良い!
 
演題の趣旨は Pure Academia と実務家教育における目指すべきものの違いを、実務家教員を自負されている恩師が分かりやすく解説してくれました。
 

ビジネススクールの目指すところは
論文執筆が最重要ではなく、実務家の成功を目的とし、
学生を社会に輩出することで貢献することである。
実業界への貢献はその間接的な効果である!

 
一言で言うと、こんな内容の講義でした。
 → 久しぶりに講義を拝聴、興味深いお話を聴かせていただきました。
 
大学の教員にとっての最終講義の意味はとても大きいようで、この節目までに何人の教え子を世に出すことができたか、これが成果として最も分かりやすい形で現れる日が最終講義の2時間であるように思います。
 
退官記念パーティはホテル椿山荘東京、一度行ってみたいと思いつつこれまでなかなか行けなかった場所で、祈念すべき日としては最高のロケーションだったと思います。
 → 凄いホテルで、ちょっと感動モノ!
 
過ぎ去りし日を少し振り返ると、小生含め同期の14名(入学は15名)は根来先生の早稲田大学MBA第一期生でした。
早稲田大学の商学部で夜間の社会人大学院ができたのは2002年、根来先生が早稲田大学に来られたのは2001年です。
 
2年を費やした修論はそれなりに大変でして(だった?)、2年で修了できたのは12名、半年後に1名、1年後に1名、最終的には全員が無事修了できています。この日参加したのは10名、18年ぶりに再会できた方も、懐かしく思うも、学びの場にいたのがつい先日だったような感覚になりました。
 
月日が経つのは早いもので、
光陰矢の如し、まさにその一言かと!
 
久しぶりに2次会にも繰り出し、
 → 最近は1次会で終わることがほぼ全てだった?
深酒した今朝は声がかれていました。朝風呂に入ってようやく普通の自分に戻ったような感覚。
 
利害関係のない方々と本音で話ができる場の価値、改めて気づかせてくれた有意義な1日でした。
 
根来先生、長きに渡りお疲れさまです。
どうぞ、次の職場でも寝ずにご研究に励まれてください。
 → この後も別の大学で教員を続けられる、
   エンドレス研究を予定されているとのことでした(汗)。
 
 
2023年03月05日 10:33

共働きが主流の昨今では、転勤制度は致命的な愚策?

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共働きが主流の昨今では、転勤制度は致命的な愚策?
 
昨晩(2/21)夕刊の日経新聞1面からです。
 
転勤なしでも同じ総合職
 ニトリHD、来月新制度、給与・昇進に影響せず
  → 転居を伴う転勤がない人事制度を3月から開始!
 
ニトリでは、従来は3年に一度の転勤があり、3か所を経験することが一般的とされていたそうです。導入される『マイエリア制度』では、
人事部が選出するとありますが、希望する社員がデメリットなしで転勤を考えずに働けるので、共働き子育て世帯では整合度の高い働き方になるように思います。
 
そもそも転勤はなぜ必要か?

これはいろいろな制度が併設するので一概には言えませんが、昔ながらの考え方で言うと「所属組織への忠誠心」をベースにした終身雇用で働くことを前提にしていると思います。終身雇用であれば多くの部署を経験することが望ましい、人脈を作った方が将来の仕事に有利に働くであろう、そんな会社と個人の思惑が一致していた昔ながらの施策だったかもしれません?
 
ただこの制度が成功していた時代背景には、男は仕事、女は家庭を守って子育て、が前提でした。
 → 女子大の教育基本理念は『良妻賢母』でした!
 → 今、こんな言葉は死語になりました。
 
昔ながらの働き方が転勤制度の根底にあったことは、否定できない日本の歴史だったと思います。悪い面だけではなかったとは思いますが、今の時代には整合度が下がっていることは間違いないように思います。
 
転勤は悪いことばかりではありませんが、家族に対しての負担はそれなりに大きかったと思います。それが『単身赴任』という働き方でした。家族でありながらばらばらに暮らして、2重生活の不経済性、子供の成長を見ることができず、遠地で一人寂しい晩飯をコンビニ弁当で済ます、そんな働き方をすることで会社の評価が上がっていました。
 
転勤回数が多いことが昇進のバロメーター、転勤によって出向く新しい場所で役職が上がる、ひとつずつ昇進していったわけです。企業戦士には選択の余地がない、受け入れざるを得ない制度が転勤だった思います。
 
これまで通りで、仮に共働き世帯で転勤になると、子供のことはどうなるのか? 家庭はどうあれば良いのか? 男女ともに子育てに関わることが半常識になりつつある昨今、世帯が分かれることは家族存続に致命的であり、居住地が安定しないと生活そのものが成り立ちません。専業主婦は過去の言葉となり、共働き世帯が主たる世帯となると転勤ありきの働き方が成り立たないのは、誰の目から見ても明らかになりつつあります。
 
転勤が当たり前の働き方は近い将来にはなくなると思っています。これを早期に制度化できる企業が生き残れる、そんな時代変化は既に始まっていることを実感しています!
 
追伸、転居を伴う転勤経験は2回(転職除く)、単身赴任期間は通算5年、比較的少ない自身の経験ですが、転居を伴う転勤は引っ越しも大変でした(汗)。
 → 今の会社に入っての転居回数は8回(2年半に1度の引っ越し)
 → 寮に入って、家族を呼んで社宅に入る、1度の転勤だ2回の引っ越しになることもあり、
   引っ越し貧乏と言う言葉にも親近感がわきます(笑)。
 

転勤は無いに越したことはありませんね!

 
 
2023年02月22日 16:08

日本崩壊は会計年度任用職員制度から始まっている!

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日本崩壊は会計年度任用職員制度から始まっている!
 
朝(2/17)のNHKニュースの特集で、公務員の悲惨な実態が取り上げられていました。ここで議論されていた話は本当の話です。
日本の国が滅びていく現状はこの 会計年度任用職員制度 によると言っても過言ではないと思います。
 → 令和2年4月1日導入 
 
何が問題かと言えば、多々あります。
・単純に予算がないから多くの非正規公務員がクビになった。
・ボーナスを支給する建て前、財政がパンクするので給与に調整が入った。
 → 給与を減らしてボーナス枠を作ったので、結局収入水準は上がらない。
   原資ありきの見かけ上のボーナス増は給与減して対処。
・大半の非正規職員はパートタイム、会計年度任用職員になったので昇給なし。
・会計年度任用職員は任期が最長で1年間しかなく、「毎年クビ」と同じ。
 
実際にやっておられる方が周りにたくさんいるので、悲惨な声を生々しく聴いています。実状もよく分かり、本当に悲惨な働き方です。

 → 正規職員と非正規職員の間に大きな壁が存在しています!

 
そこで最も大きな問題との認識は、雇用が不安定で、給与水準が上がらない非正規雇用の会計年度任用職員に実務を丸投げしている国の業務実態です。
 → やる気が出るはずのない労働条件、
   権限はなく責任だけを非正規職員に押し付けている
   毎年年度末に不安を抱える人にいい仕事ができるのか?
   → 長期に安心して働ける環境つくりが大前提ではないか?

また、3年ごとにローテーションされる正規雇用職員は業務がほとんど理解できないど素人ばかりで、彼らが業務権限をすべて握ることで的外れな業務指示が多発しています。
 
国の施策のほとんどは、こんなでたらめな現場で行われている(現実は空回り?)ので、国会議員が予算を確保したと言っても
現実的に実務にまで繋がっていない現場は、業務が全く回っていないと言えます。これが日本の行政実状だと思います。
 → 教育現場におけるスクールカウンセラーが
   制度としてうまく機能していないのも
   この制度によるものと考えています。
   時給換算の日雇い仕事に若い人が将来を見越した仕事ができるか?
 
国の施策をしっかり回す仕組みを一から作り直す必要がある、そう強く感じた今朝のNHKニュースでした!
 
 
2023年02月17日 20:23

何故、若者は会社を辞めるのか?

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何故、若者は会社を辞めるのか?

 
日経新聞で見つけた興味深い書籍、早速電子版で購入して読みだしています。
 
ゆるい職場-若者の不安の知られざる理由
  (古屋星斗/中央公論新社)
 
労働環境が整っている最近の大手で働くと残業もない、上司にも怒られない、福利厚生も完璧そんな理想的職場なのに去っていく若者が増えています。若い人が会社を辞める理由として最近問題になっているのが 『ゆるい職場』、これまでにあまり注目されなかった新しい問題です。
 
ブラックな職場の正反対の職場に対して若い人は不安が故に辞めていく現象です。
 

何故か?

 
その理由はいろいろありますが、良く聴くのが 『自身の成長に繋がらない』『このままこの職場で働いていても良いのか?』、自己成長が見えないので辞めていく優秀な若手が続発しています。特に労働環境が法律通りに整っている大手企業に多くは、ルールだらけでがんじがらめ、仕事をしている気がしない?
 
実は自身の会社でも4年目の社員の離職率が急激に上がっている昨今、大きな問題になっています。
 

『なんだか物足りない!』

 → 実は62歳の還暦からの雇用延長者も
   65歳まで働けるのに辞める方が増えています。
   これも同様な役割の物足りなさかもしれません?
 
世界で最下位に近い労働生産性は、こういった背景からの今ではないでしょうか?
 
働き方改革が間違った方向に進んでいる、そんな労働現場の問題に『緩い職場』が原因となっている可能性を感じます(汗)。
 
 
2023年02月09日 19:17

不登校24万人の現状に対して

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不登校24万人の現状に対して
 
今日(1/27)の日経新聞、教育岩盤(迫る学校崩壊)からです。不登校の小中学生が24万人に達しており、日本における初等教育の問題は明らかになっています。
 

不登校 公的支援充実を

 
この問題は具体的には一律に同じ内容を同じスピードで学習させること、現状も続いている教育方針に合わない子供がたくさん発生していることへの問題に相当します。
 
教育機会確保法が施行されたことで、不登校の考え方はかなり改善されています。
 → 不登校が必ずしも悪いことではない、
   学ぶ場所鵜を選ぶ権利は子供にもあると言うこと!
 
ここでの大きな問題は、日経記事で述べられている通りで、不登校そのものと言うより、学校や民間などの誰にも支援を受けていない不登校の子供たちが36%にのぼり、行政が手掛けている教育支援センターを利用しているのはたったの1割しかいないと言う事実だと認識しています。
 
教育支援センターは肯定的に捉えたいところですが、大きな問題をいくつも抱えています。
 → 職員のほとんどが非常勤であり、常勤職員はごくわずか。
   指導員数の不足、国の予算が振り向けられていない?
   防衛費に莫大な国費をつぎ込んでいる場合じゃない!
 
多くの場合、公的補助が無いフリースクールで受け入れており、この部分への支援が薄すぎることが問題だと思います。
 
実は今通っている大学院の講義で取り上げている問題でもあり、現場の小中高校の先生方を交えたディスカッションではその問題の深刻さが実にリアルです。
 
<フリースクールの現状>
・ 何らかの理由から学校に行くことができない、行かない、行きたくても行けない
  という子どもたちが、小学校・中学校・高校の代わりに過ごす場所。
  不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害、身体障害、知的障害などの
  事情を抱えるたくさんの子どもたちを受け入れ、学びの場を提供している。

・ 個人経営、NPO法人やボランティア団体などが運営する民間の教育機関なので、
  教育方針や教育理念の違いによって運営形態はさまざま、費用も一様ではない。
   → 子どもたちの主体性を尊重するところが共通?

・ サポート校とは異なる。サポート校は運営母体に予備校や学習塾などが多く、
  通信制高校に在籍する生徒の学習や生活の支援を行うことが主目的。
  フリースクールの運営は学習面というよりは、生活面や精神面の支援を
  行う場所と言え、基本的に入学資格は設けられていない。
 
少し前の話になりますが、年明けの1/9に川崎にあるフリースクールを大学院のクラスメートと一緒に訪ねました。ここは川崎市からの公募事業で運営、十分な予算がついているとは言えませんが、フリースクールに関しては国内的には先端的で、取り組みを国内の多くの方が見学に来られており、学校の先生も実習で長期滞在されています。
 
理事長の方から見学後の飲み会を含めて、いろいろお話を伺うことができ、大変勉強になりました。その社会的理念の崇高さに驚きを隠せないと言うか、弱体する日本の現状はこういった人たちのおかげでなんとかなり立っているのだろなと思った次第です。
 
日経新聞の話に戻りますが、子供にとって学校は安心安全な場所であって、孤独を防ぐ有効な手立てとなるように大人がしっかりと仕組みを作っていかなければならないと思います。
 
最後に子供が我々大人に言ってくれた言葉で理事長が紹介してくれたとても印象に残った一言を書いておきたいと思います。
 

まずは大人の皆さんが
 幸せになって下さいね!

 
 
2023年01月27日 19:41

Edgar H. Schein ~組織心理学の父が語る自叙伝~

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最近まで読んでいた Edgar H. Schein の自伝
「マイ・ラーニング・ジャーニー ズ」 ~組織心理学の父が語る自叙伝~
 
 
エドガー・H・シャインが提唱した組織心理学ですが、元々彼は実験社会学心理学者であり、その道の専門家ではなかったと述べています。ダグラス・マクレガーのオファーによってMITに職を得たことで進路変更したシャインは、アカデミアと実学とのマージからあの有名な『キャリア・アンカー』を提唱していますが、この背景も興味深く、当初の研究の狙いとは逆の結果から導かれています。
 
ウォルター・リード陸軍研究所では、朝鮮戦争後の捕虜交換に際しての「洗脳」の研究に携わり、企業における研修と同じ効果であると考えたシャインは「教化」や「社会化」という概念に理論を広げていきました。ただ、調査結果はシャインが考えた通りにはならず、調査対象者の就職後の態度には変容が無い人が多く、個人のキャリアの軸は固定されている場合が多いとの結論から、『キャリア・アンカー』の発見に繋がります。おおよそのことは多くの書籍に述べられていましたが、ここまで詳細な記述は無かったように思うので、これを知るだけでも本書の価値があると思います。
 
この研究過程では、「心理的契約(Psychological Contract)」も見えてきた概念のひとつだったとあります。組織が所属する社員に対しての暗黙の期待は、組織と個人(そこで働く社員)の相互作用として繋がりであり、組織心理学はこの視点をメインのテーマに据えたわけです。
 
 キャリア・アンカーは個人を総合的に見るモデルや類型を提案をなし、
 組織文化は組織を総合的に見る手段を提供した。
 
シャインの『キャリア・アンカー』は8つあります。
 
1.  専門・職能別コアコンピタンス(Technical / Functional Competence)
  自分の専門分野をとことん追求するタイプで、
  管理職になる事には価値を置かない考え方。
 
2.  全般管理コアコンピタンス(General Manager Competence)
  管理職を強く希望する人、組織の階段を上り、
  責任ある地位に就きたいという強い出世願望を抱くタイプ。
 
3.  自立・独立(Autonomy / Independence)
  規範に束縛される事に我慢できない、自分のやり方、
  自分のペース、自分の納得する仕事の標準を優先します。
 
4.  保障・安定(Security / Stability)
  安全の保障という課題がキャリア全体を通して支配的であり、
  公的機関(公務員)に魅力を感じます。
  上級職や要職に就かなくても組織との一体感を持つ事で満足できます。
 
5.  起業家的創造性(Entrepreneurial Creativity)
  人生の早い時期からがむしゃらに夢を追いかけ、
  新しく事業を起こすことを試してみたい、熱い思いに取り付かれています。
 
6.  奉仕・社会貢献(Service / Dedication to a Cause)
  自分の価値観を核に据えた奉仕を前提とする仕事をしたい、
  何らかの形で世の中をもっと良くしたいと言う欲求が強く、
  自己犠牲を受け入れるタイプです。
 
7.  純粋な挑戦(Pure Challenge)
  不可能と思えるような障害を克服する事が『成功』であり、
  戦いや競争で勝つ事が全てと言う考え方です。
  リスクに対しての耐性が強いことも特徴的です。
 
8.  生活様式(Lifestyle)
  キャリアというのがそれほど重要ではなく、
  生活様式全体を調和させ、条件つきで組織のために働きます。
  自分の時間の都合に合わせた働き方を優先します。
 
調査の結果、最も多かったアンカーは 1.専門・職能別コアコンピタンス、ただ本書で注目すべきは 全般管理コアコンピタンス の考え方の具体的な例示です。
 
いわゆる『プロ経営者』とはどういった人であるか?
定義は以下を備える人とされていますが、具体的にイメージしにくいですよね?
 
(1) 分析的コンピタンス(頭脳の明晰さに繋がる素地)
(2) 対人関係およびグループ間を繋ぐコンピタンス(人格、器の大きさ)
(3) 情緒的コンピタンス(どんな逆境でも乗り越える強い精神力)
 
本書では、情緒的コンピタンスが必要となった決断に関する純粋な事例として、インタビューで以下の3つが明快だったと述べています。
 
(1)     50歳になる忠実な従業員で現在余剰になっている人を、
   その年齢では簡単に仕事が見つからないことを分かった上で
   特定して解雇すること。
 
(2) 2人の素晴らしい部下が持ってきた同じ程度に良い企画のどちらかについて、
  一方を選ぶことで他方が辞める結果になるかもしれないことを分かった上で決めること。
 
(3) 自らの組織が最終的に責任を負っている多くの人々の人生に
  影響を及ぼすことを分かった上で、数百万ドルの意思決定をすること。
 
シャインが長きに渡るMITでのエグゼクティブ教育に関わった結果、得られた見解として、米国では上記のような決断ができる人が真の経営者(胃が痛むような判断ができる人)だったようです。ただこれは情緒的な部分に限った必要要件の一部でしかなく、CEOは3つのコンピタンスをすべて持っている必要があるそうです。非常に希少性の高い人と言えるので収入水準が高くなる。つまり高い給料はその人の持つ希少性を反映しているとあります。
 
 なんと納得できる説明でしょうか!
 
日本人にこういったプロの経営者がほとんどいないことに、改めて腹落ち感がありました。キャリア研究をやっている方は、是非とも読むべき書籍だと思います。
 
 
2023年01月24日 14:11

おみくじの効用

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おみくじはこころを安らかにする?

年末から年始にかけて、新婚の息子夫婦も合流して、山梨の自宅で過ごしました。喪中なので、初詣はできませんが、5人で元旦の甲斐善光寺にはお寺参りには行きました。毎年恒例のおみくじを引きました。
 

 末吉

 
善光寺さんのおみくじは大吉には結構辛口でして(→息子は大吉、書かれていた文面は辛口すぎる?)、大吉以外のおみくじは書いてある内容に易しさがあるように読めます? 何故か和めますので結構いい気分になれます。
 

 今までの苦しみ煩いもいつか消え
  こころ楽しい時が遠からず来ます

 唯御助けを祈って心平かに
  授けられた自己の職務を熱心につくしなさい

 
願望: 少し時がかかるが叶う
学問: 時期は今全力を尽くせ
争事: 初めは負ます
転居: ゆっくりして吉
 
とても良いお札内容だと思いました(喜)。
 
暗雲漂う今年度の3月末、どこに飛ばされるのだろうか?
年明けになって少しですが、希望が持てそうな1年になりそうで、
 → おみくじ1枚で勝手にそう思っています(笑)。
何故だか? 前向きになれたので、おみくじってとっても不思議ですね!
 → 実は何の根拠もない紙切れであるはずなのに...
 
心理学的に考えるに 『おみくじの心理的影響』研究テーマに良いかもしれません(笑)?

本年も、どうぞよろしくお願いします!
 
 
2023年01月05日 15:39

太陽光パネルは虚しさの代名詞?

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太陽光パネルは虚しさの代名詞?
 
今日(12/21)の日経新聞にこんな記事が、
 
目立つ空き家・田に太陽光パネル…
 
これは何を言っているかと言うと、福島県の原発問題で、被災地の空き家や耕作者を失った田んぼには太陽光パネルが並ぶ、
 

故郷の風景は様変わりした。

 
美しかった故郷の田園風景が、人もいなくなり、過疎化していく地方を語るかのように、空き地対策用としての太陽光パネルの敷設が進みます。人気のない殺風景な景観に変わったという悲しさを語っています。
 

なんとも悲しい話です(涙)。

 
さて、この話、実は山梨の愛宕山にある我が家も同じ境遇にあるので、身につまされる思いです。
 
愛宕山に居を構えたのは2006年12月、今から16年前です。当時は周り一面が葡萄畑、特に意識していた景観ではなかったのですが、山梨県ならではの美しさをそこに感じていました。ところがいつごろからでしょうか、農業従事者の高齢化問題から、後継者がいないことに端を発し、放置されていく葡萄畑が徐々に増え、これが太陽光パネルに変わっていきました。
 
2015年くらいだったと思います。そして、残念なことに、ブドウ畑の半分以上は耕作者不在となり、太陽光パネルに置き換わっていきました。
 
景観は見るも無残、本当に悲しくなりますが、これが今の愛宕山の現状、もう過去には戻れないと言うことで、美しき良き時代の我が家周辺の景観は失われてしまったままです。
 

 太陽光パネル、これは虚しさと悲しさを表す

    代名詞のように思えてなりません(寂)。

 
 
2022年12月21日 15:11

22年ぶり、SEMICON JAPAN に参加しました!

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22年ぶり、SEMICON JAPAN に参加しました!
 
岸田首相が基調講演をしたことが12/15の日経新聞に載っていたので、急遽行ってきたのがSEMICON JAPANです。
 
SEMICON JAPAN
2022年12月14日 (水) 〜 16日 (金)
 
過去の記録を調べてみると、2000年12月に行ったのが最後、なんと22年ぶりと言うことです。SEMICONは、そのミッションを終えたとの認識で、CEATECに併合された時期もありましたが、ちょっと上向き気味です。。
 
Semicon → Semiconductor :半導体
1980年代~1990年代にかけて日本は最盛期でした。
小生が就職したのは1988年、電機メーカーが日本の半導体の中心でそれはそれはすごくいい時代でした。半導体に関わる技術者や関係者が一手に集まるイベントが世界各国でいくつかあり、日本における半導体の最大のイベントが『SEMICON JAPAN』です。2000年までは12月の第一週が恒例の開催期間、
場所は幕張メッセで、全てのホールが埋め尽くされる展示数、その規模の大きさは最近の展示会ではありえないレベルかもしれません?
 
22年ぶり、今年の開催場所は東京ビックサイト、最盛期の過去と比較した開催規模は1/3 程度でしょうか? それでもTSMCが熊本に来ることになり、最近の話題としてRAPIDASが設立されることもあり、このイベントもちょっと盛り返してきたような印象がありました。
 
最終日(12/16)に開催されたクロージングセッションでは、これからの半導体産業についてのパネル討議があり、以前と同様とまではならないものの、日本の半導体を盛り返したいとの思いがパネラーの方々の発言から伝わってきました。もしかしたら日の丸半導体の復活がありうるかもしれない? そんな希望の光が少しだけですが、見えた気がしました。

頑張れ、日の丸半導体!
 
2022年12月20日 15:20