精神科医が見つけた 3つの幸福最新科学から最高の人生をつくる方
(樺沢紫苑著 / 飛鳥新書)
社会科学の研究領域に脳科学の自然科学が融合、ホルモンから感情をコントロールする!
最新の研究成果の一つに、人のこころの在り様をホルモンの分泌から考察する手法があります。これが鬱病との関わりやメンタルヘルスの問題究明に繋がり、専門に研究されている先生がおられることを最近知りました。
→ ホルモン分泌と認知の関係に関わる講義はとても面白く、驚きの連続でした!
→ 行動神経内分泌学(ホルモン分泌が繋がる行動を科学する)
→ 生育、環境の変化がホルモン分泌に関わるという最新の研究報告があります。
ホルモンで変わる人の行動や感情
→ カウンセリングへの応用も期待されています!
本書の著者も精神科医です。脳科学の視点から人の心を幸福感というテーマで切り込んでおり、とても斬新で面白く、サクサク読めてしまいます。実践すべき具体策もたくさん盛り込まれています。
3つの幸福は、
基本となる セロトニン的幸福:健康である幸福
制御機能を有する オキシトシン的幸福:人間関係や人と繋がる幸福
→ この2つを 「Beの幸福」 → 状態としての幸せとしています。
そして達成感で得られる ドーパミン的幸福:成功経験や高揚感による幸福
→ これは 「Doの幸福」 動的な幸せであり、反面、逓減しやすい。
また、この3つの関係(階層構造)には崩してはいけない順番があり、基礎部分から
セロトニン / オキシトシン / ドーパミン の順番がとても重要
→ この順番が逆転するとメンタル不全に繋がる
これらの基本コンセプトから具体的な幸福になるための実践方法が述べられており、思い起こすに、自身のメンタル不調もおおよそ説明がついたことに大変納得感がありました。ちょっと感動モノです。
日々の健康に感謝 → セロトニン的幸福
家族の繋がりと思いやりに感謝 → オキシトシン的幸福
その上で仕事が充実していれば → ドーパミン的幸福
→ 人生後半戦ではこれは厳しいかも(笑)?
→ ドーパミンには依存症に関わる負の側面があることに要注意、適度であることが肝要!
先々に目指すべき幸福の具体的な構築法が分かってきたように思いました。
読んでみて、大変満足感が高い1冊でした。
2021年04月29日 11:24
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