両利きの経営(Ambidexterity)
チャールズ・A. オライリー , マイケル・L. タッシュマン 著 / 東洋経済新報社
「両利き」の意味が分からず、読むのが遅れてしまった(涙)
クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」を読んだ方であれば、本書の面白さは理解できると思います。学術的な価値もさることながら、読み物としてもとても興味深い内容です。お勧めは解説、早稲田大学の入山章栄氏とIGPIグループの会長である冨山和彦氏のダブル解説が極めて分かりやすく、本書のポイントを事前に頭に入れつつ読み進むことができます。
「両利きの経営」とは?
知の探索 + 知の深化 を 両面から行う経営のこと!
知の探索:自身・自社の既存の認知の範囲を超えて、遠くに認知を広げていこうとする行為
→ 経営に取り込むには時間もかかり困難を伴う、
でも、次の時代のパラダイムシフトへの対応に
必須と言われている経営者が持つべき視点のひとつ
知の深化:自身・自社の持つ一定分野の知を継続して深掘りし、磨き込んでいく行為
→ 勝ち組企業はこちらに終始しがちであるが、
勝ちパターンはいつかは終わる!
これを収益の基礎として、知の探究に軸足を
知の探究に持っていけるかが経営者のセンスでもある。
事例が豊富であり、その概念を一般化したうえで、
理論武装した経営者となるべく、本書はリーダーのあるべき姿を説いています。
読んでみて、ベストセラーになっている理由がよく分かるほど、
大変面白い、内容の深い、そして学術的にも価値の高い1冊だと思います。
2021年06月22日 19:51
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