新卒就活の近況、仕事観の低体温化
最近では新卒採用の業務には関わっていませんので、ちょっとさぼり気味、勉強不足だったこともあり、研究発報告での新卒採用の近況を聴講したことをきっかけに少し勉強しようと思って見つけたレポートです。
→ 面白い内容だと思います(ただで読めます)。
パーソル総合研究所 (2025/7/29)
「新卒就活の変化に関する定量調査」
要旨:新卒就活の実態を明らかにする。
特に先行調査との比較に基づき、近年の新卒就活の変化を把握する。
結論のみを議論するとして、実感できるところと、知らなかったこともあります。
(1)通年就活化――「薄くて長い」就活時代の到来
学生にとっては「見極め期間の長期化」、
企業にとっては「優秀層の早期囲い込み」と
「内定辞退の防止」の重要度が増している。←実感!
(2)企業の「B面」的リアリティの重視
SNSや口コミを通じて、企業の表向きではない
“生身の姿”を知りたがる学生が増加、
タテマエ(パンフレット、説明会)のニーズは弱まる。
(3)仕事観の「低体温」化
デジタル領域への親和性が高くなっている一方で、
「働くことはお金を得るための手段にすぎない」と
いった内発的動機付けの希薄さ、消極的な態度や
リーダーシップの欠如が際立ってきている。
近年指摘される「賃金重視」は、正確には
「賃金以外の動機形成」が薄れたことの裏返しか?←注目!
そうした傾向が、企業が新入社員に求めるものとアンマッチを引き起こしている。売り手市場化と内定辞退増加、採用の工数増加もあり、採用した新人の「質」の課題が上昇!
新卒採用だけではなく、中途採用(キャリア採用と呼ぶ)も難しくなっている昨今、採る側の視点だけではだめで、採られる側の視点がどうなっているかを考察し、相互理解のもとで採用が成り立つ時代になっています。
最近の新卒者の傾向として、
「働くことはお金を得るための手段にすぎない」との割り切り
「やりがいのある仕事がしたい」と考える学生は減少傾向にあります。
仕事に対する考え方が我々アラカン世代とは全く異なる?
仕事を中心に生活を組み立てていた過去の現実
「働いている時間より、
プライベートの時間を大切にしたい」
→ アラカン世代はそれが出来なかったかも?
仕事に対する内発的動機付けの希薄さが顕著になり、消極的な態度やリーダーシップの欠如に繋がっている、そんな可能性が述べられているわけです。
世代ごとに異なる価値観や考え方に対して、「俺たちの時代は…」みたいな対応をしていては、若者から振り向いてもらえない、その一つの指標が採用活動の数字に出てきているように思います。
若者世代の仕事に対する低体温化、どう対処するか、これはなかなか難しい問題だと思っています。
2025年12月21日 22:17
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